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ふるさと納税見直し? 熊本の自治体は・・・

9/12(水) 19:42配信

RKK熊本放送

RKK熊本放送

過度な返礼品が問題になっている「ふるさと納税」について、11日、総務省が「抜本的な見直しに踏み切る」と発表しました。

返礼品が寄付額の3割を超えたり、地元で作っているもの以外を贈ったりする自治体を、制度の対象外とする方向ですが、取材を進めると、地方の自治体ならではの事情が見えてきました。

熊本県内で「ふるさと納税」の返礼品が3割を超える自治体のひとつ、御船町です。

これまでは、送料を含め、納税額の5割までを返礼品にあてていました。

「返礼の質を上げるのは寄付に結びつき事業者の売り上げにもつながる」(御船町企画財政課 高橋寛敦係長)

自治体間での競争が加熱する中、御船町は、魅力ある返礼品で寄付を募り、震災復旧の財源に充てていると話します。

返礼品としては、地元企業以外に、町外の県産品も含めて80アイテムほどありましたが、今後、「地元産」に限定されることで影響が出ることを懸念しています。

「それぞれの地域の特性があり、とれるものが違ってくる。(産品を)自治体内と特定すると地域間格差も出てくると思うので、ある程度自治体の意見をくみ取ってほしい」(御船町企画財政課 高橋寛敦係長)

御船町の「ふるさと納税」額は、年々増えていて、昨年度で1億1300万円あまりと、いまや貴重な財源です。来年からは、国の指針通りに3割以内に抑える予定ですが、さらなる工夫が求められそうです。

「皆さんに町の魅力を伝えるとなると返礼品の新しい掘り起こしをして御船にいろんなものがありますよと伝えていきたい今よりも」(御船町企画財政課 高橋寛敦係長)


~スタジオ解説~
御船町の他にも、総務省は、返礼品が寄付額の3割を超えているとして県内7つの自治体を挙げています。
山鹿市では、地元産のあか牛や菊鹿ワインなども入っていて、返礼率を4割に上げた年から寄付の額も5倍以上伸びたといいます。
湯前町では、すでに引き下げの対応を始めていますが、「寄付が減ってきているという感触があるので、新しいアイテムを考えたい」ということです。
いずれの自治体も、何らかの対応するということです。

Q.取材した江上キャスター、国の規制に対して、自治体はどう受け止めていましたか?

取材した自治体でも、様々な意見がありました。
「一律3割に賛成」の意見では「競争が激化し、8割近い返礼品を出す自治体もある中で、ようやく同じ土俵にのれる」という声がありました。
一方、「返礼品はそのままで寄付額を上げると、寄付が減ってしまうのでは」という心配の声や「返礼品のために作付けをしてもらっている農家などへの影響や負担」を心配する声も聞かれました。
また、今回は、地元産品以外の返礼品についても見直しが求められていますが、「小さな町村では、名産品・特産品も限られる。地元をどの範囲までととらえるのか」などのボヤキもありました。

一方で、「使い道」を明確に示すことで寄付金を募る、新しい形の「ふるさと納税」を取り入れた自治体もあります。

~VTR~
「クラウドファンディングという制度を利用するとこの事業にと支援してもらえる」(益城町企画財政課 山口拓郎係長)

益城町が今年4月から始めたのが、インターネット上でたくさんの人から資金を募ることができる「クラウドファンディング」でのふるさと納税です。

ふるさと納税では、使い道を指定している自治体もありますが、益城町はクラウドファンディングにすることで、使い道をより明確にしています。

益城町はこの制度を使って、熊本地震で被災した給食センターの再建を支援してほしいと訴えています。

「子どもたちに温かい給食を届けたい。震災直後は機能が停止してるのでそれを早く解消できたらと広く訴えかけて支援を頂ければ」(益城町企画財政課 山口拓郎係長)

募ったのは、給食センターの再建費用18億7600万円のうちの1億円。12日までに、80人を超える人から165万円余りが寄せられました。

益城町のふるさと納税は、地震が発生した2016年度は3億2000万円を超えましたが、昨年度はおよそ8800万円にとどまっています。

復旧復興に多額の費用がかかる町としては、納税額を減らさないよう、新たな手法に踏み切りました。

「(ふるさと納税は)益城町の現状を知ってもらういいきっかけになるので町も頑張っているという発信をする努力を続けていきたい」(益城町企画財政課 山口拓郎係長)

RKK熊本放送

最終更新:9/12(水) 19:42
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