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電力復旧、時間との闘い=冬場への対応が課題―北海道地震1週間

9/12(水) 17:44配信

時事通信

 北海道で大規模な地震が発生してから13日で1週間。地震のため道内全域に及んだ停電はほぼ解消したものの、電力の安定供給に不可欠な北海道電力苫東厚真火力発電所1、2、4号機(厚真町、出力計165万キロワット)の全面復旧は11月以降になる見通しだ。菅義偉官房長官は12日の記者会見で「電力供給は綱渡りの状況だ」と述べ、道民に対し引き続き節電を要請。暖房を利用する冬場は需要が増えるため、復旧作業は時間との闘いになる。

 6日未明の地震を受け、道内の電力の約半分を供給していた苫東厚真火力が停止。需給バランスの崩れから、離島向け以外の道内の電力供給が途絶える異常事態となった。停電は9日までにほぼ解消したものの、電力の供給力不足は続いており、北海道電は企業や家庭に対し、少なくとも週内は2割の節電に努めるよう要請している。

 苫東厚真の復旧長期化の穴を埋めるのが、京極揚水発電所1、2号機(京極町、出力計40万キロワット)。定期検査などのため停止していたが、14日までに順次前倒しで稼働する。

 北海道の電力供給力は、地震前の5日のピーク時(383万キロワット)に対し、11日までに9割超に当たる約350万キロワットを確保。京極の再稼働で14日には380万キロワットを超える見通しだ。

 だが、気温低下で暖房使用が増える冬にかけ、道内の電力需要は高まる見込み。昨年は10月下旬以降に400万キロワットを、12月には500万キロワットを超えた日もあり、現在の供給力では足りない。

 北海道電の苫東厚真に依存する電力供給体制の見直しも課題となる。電力システムに詳しい元東大特任教授の阿部力也デジタルグリッド会長は「中小の火力発電所などを地理的に分散させ、電源喪失のリスクに備えることが大切だ」と指摘。12年から停止している泊原発(泊村、出力計207万キロワット)の再稼働問題も含め、北海道電の経営戦略や国のエネルギー政策のあり方が問われる場面もありそうだ。 

最終更新:9/12(水) 22:27
時事通信

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