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優しさをくれる猫への恩返しに 自然派のペットブランド設立

9/12(水) 15:01配信

sippo

 愛猫との別れや出会いを経験して、人生を豊かにしてくれる猫に「恩返し」をしたいと考えた女性が、2年前にペットブランドを立ち上げた。動物の体に優しい食品等を販売し、人から人、人から猫へと幸せのバトンで繋ぎたいと活動を続けている。その素顔を紹介する。

【写真特集】自然派フードのアイデアをくれたグリとラヴ

「この子たち、仲良しでいつも一緒。目が丸いほうが3歳10カ月のグリで、目がつっている方が1歳2カ月のラヴ。似ているけど兄弟ではないんですよ」

 渋谷区の自宅マンションを訪ねると、新井ミホさん(46)が、片手に1匹ずつキジトラ猫を抱えて現われた。新井さんは長年、コスメやナチュラル・オーガニックブランドのPRを手がける仕事をしてきた。

「仕事は忙しいけど、2匹の猫に癒されていますよ。2匹を見ていると面白いです。世話を焼いたり、甘えたり、エネルギーが余って“ウォー”と吠えたり(笑)」

 愛猫について新井さんは朗らかに話す。だが3年半前、泣いてばかりの時期があったのだという。

 初めて飼ったロシアンブルーを失い、ペットロスに陥ってしまったのだ。

「ミウという甘えん坊の男の子でした。シニア期に入って腎臓が悪くなり、介護に備えて点滴の仕方などを覚えた矢先、旅立ってしまって……。私は人生であまり泣くことがなかったのですが、お葬式で号泣し、それからしばらくは何をしていても涙があふれて……」

 そんな姿を見て周囲も心配したようだ。そして1カ月後、思いがけない出会いが訪れる。

 ある晩、猫仲間と食事をしていると、業界の先輩からLINEで連絡が入った。たまたま訪れた海辺で、母猫とはぐれた子猫を保護したのだという。「飼わない? 顔かわいいよ」と書いてあった。新井さんはハッとした。

「家にはまだミウのお骨がある状態でしたが、生き方を尊敬する方が拾った子猫だったし、食事していた仲間も“ご縁ね”と背中を押してくれて、その場で決めました。あまりに私が悲しんでいるので、天国からミウが猫を贈ってくれたのかも……。それがグリなんです」

 グリは生後約2カ月で新井さん宅に来て、すぐに家に慣れた。ミウとは毛色もタイプも違ったが、グリが来た日から新井さんの涙はぴたりと止まり、和まされた。

 こうして短い間に猫の看取りと子育てを経験し、新井さんの心に変化が起きた。自分に再び笑顔をもたらしてくれた猫のために、恩返しがしたいと思い始めたのだ。

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最終更新:9/12(水) 22:37
sippo