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ロナウドを口説き扉開く、「確率1%に賭けた」シックスパッド

9/12(水) 1:00配信

Bloomberg

熱意が通じてサッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウドと出会えたことが会社急成長への扉を開いたー。EMS(筋電気刺激)機器「シックスパッド」のヒットもあり、7月東証マザーズに上場したMTG。松下剛社長(48)は「ビジネスライクな関係だけなら商品は生まれていなかった」という。

「マッチョになりたい、くびれが欲しい」というニーズをつかみ、腹筋のシックスパックを連想させる形状のシックスパッドは販売100万台を突破。1996年創業の新興企業を上場企業にまで押し上げる原動力の一つになった。野村証券の繁村京一郎アナリストは、ヒットの秘密の一つに「ロナウド選手による商品開発への参画と販促への影響力」を挙げる。

ロナウド起用のきっかけは、同選手の肉体美に魅せられ商品をデザインしたことだ。その第一号として美容ローラーを試作し、広告代理店に本人への接触を依頼したものの、無理だと一蹴された。仕方なく「ロナウド知ってる?ツテはない?」と自力で接触を試み、「人との出会いで一人一人近づき奇跡が起こった」。ようやく本人に行き着き、商品を気に入ってもらえたという。

後日、美容ローラー宣伝のため来日したロナウドを自宅に招待した縁から、スペインの邸宅を訪ねることになり、そこで新たにシックスパッドのアイデアを披露。「意気投合しチャンスをもらえた」といい、ロナウド自身が商品開発に参画することになった。「彼はお金が通用しない相手。お金だけならもっと大手の企業がある」と松下氏は言う。

2015年7月に発売したシックスパッドは美容ローラーの「リファ」に次ぐブランドに成長。社全体の売上高はシックスパッド販売開始当時(15年9月期)の208億円から、直近の17年9月期には434億円に倍増した。7月にはマザーズ上場を果たし、メルカリに次ぐ今年2位の大型案件となった。松下氏の実質的な株式保有比率は約72%あり、上場により時価1860億円相当の資産を手にしたことになる。

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最終更新:9/12(水) 10:29
Bloomberg