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ブラックアウト、苫東厚真火力の「一本足打法」あだに 

9/13(木) 21:35配信

産経新聞

 石炭を発電燃料とする苫東厚真火力発電所は1号機と2号機、4号機と3基の発電設備があり、総出力は165万キロワット。地震発生当時の道内の電力需要(約310万キロワット)の半分強を担い、「一本足打法」に近かった。大阪電気通信大学の伊与田功教授は「最適な電源構成の重要性が浮き彫りとなった。1カ所の大規模な発電所に依存するのはリスクが高くなる」と語る。

 道内唯一の原子力発電所である泊原発(出力207万キロワット)は平成24年から長期停止し、再稼働の見通しが立っていない。苫東厚真頼みの構図にはそうした事情もあるが、北電も道内の電源構成について手をこまねいていたわけではない。

 北海道-本州の連系線は容量が60万キロワットだが、別ルートで30万キロワットの増強工事中で、来年3月に運用開始予定。北電で初めての液化天然ガス(LNG)火力、石狩湾新港発電所1号機(56・94万キロワット)の稼働も来年2月に控えていた。これらの対策が今回の地震には間に合わなかった。

 北電は過去の経験を踏まえ、129万キロワットの供給力が失われても道内で電力を安定供給できるよう計画を立ててきた。ただ、地震発生直後に苫東厚真の2、4号機が停止した時点で130万キロワットの電源が脱落。残る1号機もその17分後に停止し、道内の全域停電(ブラックアウト)に至った。

 真弓明彦社長は地震発生当日の記者会見で「全ての電源が停止してしまうことは極めてレアなケースだと思っていた」と話したが、現実のものとなった。

最終更新:9/13(木) 21:35
産経新聞