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<カトリック>ドイツでも性的虐待3700人 独誌調査結果

9/14(金) 10:21配信

毎日新聞

 【ベルリン中西啓介、パリ賀有勇】キリスト教カトリック教会の聖職者による性的虐待疑惑に関し、独誌シュピーゲル(電子版)などは12日、独国内でも約3700人の被害者がいたとの調査結果を報じた。カトリック教会聖職者の性的虐待事件は世界各地で発覚しているが、実態解明に及び腰な教会の姿勢に批判が強まっている。事態の深刻化を受け、カトリックの頂点に立つフランシスコ・ローマ法王は来年2月、各国の司教代表を集めた会議を招集し、この問題を協議すると表明した。

 調査は独司教会議の委託に基づき、民間機関や大学の犯罪研究所の専門家が実施。シュピーゲルなどによると、1946年から2014年にかけ、司祭や修道士ら1670人が被害者3677人に性的虐待を行っていた疑惑が判明した。被害者のほとんどは少年で、約半数が13歳以下だった。独DPA通信は「ドイツの聖職者の4.4%が容疑者になる」と指摘する。

 ただ、調査では書類の原本の確認は認められず、教会事務局の中には書類を破棄した支部もあるとされる。教会側の「介入」を問題視した犯罪学者が調査担当から外されるなど、どこまで透明性が確保されたかは疑問だ。書類が改ざんされた形跡も指摘されており、「明らかになったのは実際に起きたことの一部」(DPA通信)とみられている。

 独司教会議は9月25日に開かれる総会で、調査報告の結果を公表する予定だった。アッカーマン司教は12日、「無責任な事前報道は被害者にとってもショックな出来事だ」と報道を非難する一方、「被害の規模は我々にとって恥ずべきこと」とし、全容解明を進める考えを示した。

 カトリック教会の虐待疑惑を巡っては8月、バチカン(ローマ法王庁)の元駐米大使が、フランシスコ法王が疑惑に関する報告を受けながら、対策を取らなかったと告発する書面を公表。貧者に寄り添う開かれた教会を目指し、人気を集める法王は厳しい立場に追い込まれている。

最終更新:9/14(金) 10:30
毎日新聞