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続くセリーナ審判騒動余波、マレー擁護発言、そして追い風主審はデビス杯へ

9/15(土) 5:00配信

THE PAGE

凱旋帰国した大坂なおみ(20、日清食品)とセリーナ・ウィリアムズ(36、米国)の全米オープン決勝で物議を醸したカルロス・ラモス主賓が下した罰則と“女王”の抗議の問題は今なお収束しそうな気配がない。

 全豪、全米でそれぞれ優勝経験があり今大会の混合ダブルスを制したジェイミー・マレー(32、英国)は、ウィリアムズが試合後に主張した「女子選手は男子選手に比べて差別を受けている。男子選手は、あの程度の抗議でペナルティは取られない」という主張に対して異を唱えた。

 英国のBBCが、「マレーが、男性選手は特別待遇でないと語る」と伝えたもの。
 記事によると、英国のグラスゴーで行なわれる英国対ウズベキスタンのデビスカップに出場するマレーは、その前夜、ウィリアムズに対してコーチング、ラケット破壊、暴言で3度の罰則を与えたラモス主審の判断について「審判は、彼の権利の範囲内で(判定を)下したと思う。コーチングは、共通認識されていて、多くがやっていて警告を受けない人もいる。グランドスラム決勝で警告を取ることは、もしかしたら少しきついことかもしれないが、その(ウィリアムズの猛抗議した)反応についてはとても極端だったと思う。以前にも多くの選手がコーチングで反則を取られているのを見たことがある。不満があるのかもしれないが、折り合いをつけなければならない」と語ったという。

 第2セットで不利になったウィリアムズの専属コーチは、コーチ席から手でジェスチャーをしていたため、ラモス主審は、1度目の「警告」を与えた。だが、ウィリアムズは「コーチの動きなど見ていないし不正などしていない」と主張。試合後、専属コーチも、手でのジェスチャー行為は認めたものの「多くのコーチが同じことをしている」と反論していた。

 英のテレグラフ紙は、セリーナが主張した男女差別が存在しないことをデータから明らかにした。

「ラモス氏が、統計(データ)の証明を受けてウィリアムズ騒動から主審へ戻る」との見出しをとり、「今や著名な審判となったラモス氏が、論議を呼んだ全米オープン決勝から初めての主審を務める準備を進めている。新たなデータにより、過去20年のグランドスラム大会で、男子選手が女子選手よりも、3倍近く多くの警告を受けていることが分かった」と伝えた。

 ラモス氏は、クロアチアのザダルで金曜日(14日)に行われるクロアチア対米国のデビスカップ準決勝の主審を務める。同紙は、ウィリアムズの「性差別があった」との主張を受けて即座にセリーナ擁護の姿勢を見せた全米テニス協会のカトリーナ・アダムス会長と、ラモス主審が会話している写真が広まり、「その場にいた記者によると、アダムス会長が、ラモス主審に謝罪するところを盗み聞きされたとしている」と明かした。

 そして「アダムス会長は、全米オープン決勝の翌日に『平等でない』との主張をESPNに語っていた。だが、全米オープンでは、過去に86回の警告が男子選手に取られ、女子選手は22回だったとの統計データが分かり、彼女の主張は説得力を失った。過去20年のグランドスラム大会のさらに詳細な分析結果では、警告は、男子1534回に対し、女子は526回だった」と続け、統計的には、男女で約3倍の差があり、性差別が存在しなかったことを訴えた。

 またウィリアムズは、ラケットをコートに叩きつけて壊したことにより2つ目の警告を受けて、1ポイントのペナルティを受け、主審への暴言で、3つ目の警告を受けて1ゲームの重いペナルティを科せられたが、「ラケットの破壊行為に対する総警告数の86%は、男子選手に与えられており、暴言による反則行為でも80%弱は男子選手が受けている」という。

 ただ、最初の警告となったコーチングについては、その逆で「この分野については、女子選手が、男子選手の2倍近くの警告を受けている。何人かは威圧的な父親がコーチを務めているケースで、昨年のウィンブルドンでサインを送り続けたキャロリン・ガルシアの父親のルイス・ポール氏のような例がある」と説明した。

 同紙は、その要因として、「女子テニス協会で採用されている1セットに1度、コート上の選手に近づけるコーチングのルールが要因となっているかもしれない」と指摘。

「WTAで採用された2009年の前と後での大会統計は取れていない。だが、この10年で女子選手に対するコーチングの反則の発生数が上昇しているのは明らかだ」とした。

 さらに記事は「クロアチアのザダルでのインタビューで米国チームは、ラモス氏に審判として信頼を寄せている」と報じて、ラモス氏が主賓を務めるデビスカップに出場する米国チームのコメントを掲載した。

 キャプテンのジム・クーリエは「(意見が)真っ二つに割れて、ある見方では、もうこの問題は政治的になっている。だが、ラモス主審は、自分で見たままにルールを施行したことに疑いない」と、ラモスの判断を支持。またテニスポッドキャストでのインタビューを受けたエリック・モリーナ元審判長は、「非常に難しい状況で、ラモス主審の仕事ぶりには何一つ汚点はなかった。統括組織が審判の素晴らしい仕事を支援しないという反応を見せたことは悲しい」との談話を伝えている。

 ここにきてラモス氏擁護の声が強まっているが、デビスカップでのラモス氏のジャッジのあり方にも世間の注目は集まりそうだ。

最終更新:10/1(月) 13:24
THE PAGE

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