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「端末価格と通信料金の分離」 MVNOが果たした役割は?

9/15(土) 6:00配信

ITmedia Mobile

 MNOとMVNOのビジネスモデルは異なりますが、端末販売をどのように捉えるかも大きく異なります。それはなぜでしょうか? 今回は携帯電話業界の永遠のテーマの一つでもある「端末価格と通信料金の分離」にスポットを当て、MNOとMVNOの戦略の違いを明らかにしていきたいと思います。

端末を実質半額で販売する施策

モバイルビジネス研究会が描いた未来

 1985年に携帯電話サービス(当時はショルダーフォン)が日本で開始された頃、端末は現在に比べ非常に高価なものでした。まだ一般消費者が携帯電話を持てる時代ではないのは当然として、業務用として携帯電話を利用していた法人でさえ、端末は通信事業者からレンタルで提供されていたのです。

 ただ、この「端末レンタル」というのは固定電話の時代では長らく当たり前でした。固定電話が一般の家電販売店で(契約なしで)買えるようになったのは、1985年の電電公社民営化以降の話です。

 ただ、携帯電話については、それ以降も利用者が購入をすることはできない時代が続きます。アナログ方式の第1世代携帯電話から、デジタルの第2世代携帯電話(PDC方式)に移行が始まった頃、1994年4月に、ようやく携帯電話もレンタル制から今と同じ売り切り制に移行しました。しかし、固定電話と異なり、一般の家電販売店で(契約なしで)携帯電話を買うことはそれ以降もできなかったのです。

 なぜなら、事実上回線設備の運用が電電公社とその継承会社であるNTTに独占されていた固定電話と違い、携帯電話は、さまざまな事業者が異なる通信方式、周波数でサービスを提供していたからです。固定電話は、NTTの電話回線に接続することが可能な機能を持っていれば、法改正後はどのメーカーでも自由に製造・販売できるようになりました。

 一方この頃の携帯電話は、特定の携帯電話会社の求める通信仕様に合わせてメーカーが端末を(ゼロから)製造し、それを一括で携帯電話会社が買い取って、そのショップで販売するものだったのです。この傾向は、携帯電話がデータ通信に対応した時代(iモード, J-SKY等)には、さらに顕著になっていきます。

 このようにして多くの端末在庫を持つこととなった携帯電話会社は、1990年代後半の活発な競争環境の下、端末を1円で販売することが珍しくなくなり、そのために携帯電話は爆発的に普及していきました。なぜ1円で端末を販売できたかといえば、2年縛りの契約条件の下で利用者から長期間、高額の通信料を徴収できることを前提に、携帯電話会社が端末の本体価格と販売価格(1円)の差額を負担していたからです。

 2000年代半ばになり、携帯電話の普及が十分に進んでくると、それまで携帯電話の爆発的普及を支えてきた2年縛りや高額な通信料が一転して問題視されるようになります。2006年に開始された総務省の有識者会議「モバイルビジネス研究会」では、携帯電話会社が負担してきた差額(販売奨励金)について、以下の6つの課題が挙げられています。


1. 利用者が通信料金と端末コストの関係性を十分に認知していない可能性がある
2. 同じ通信料金を支払っている利用者のうち、頻繁に端末を買い換える利用者と、そうでない利用者は公平でない
3. 販売奨励金が通信事業者の事業コストを押し上げている
4. 全ての端末が1円で提供されていると、ハイエンド端末以外は売れず、端末の多様性が阻害される
5. 販売奨励金を通信事業収支の一部として計上し、接続料に反映させることは、公正ではない
6. 通信事業者が決めた仕様に従ってメーカーが端末を製造するモデルでは、端末やサービスの多様化が制約される

 このような課題について検討した結果、モバイルビジネス研究会は2007年9月の最終報告書において、SIMロック解除の推進等の施策と並び、端末価格と通信料金の区分を明確化することを方針として打ち出し、それを受けて総務省が政策化をしました。

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最終更新:9/15(土) 6:00
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