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蔡総統ら、外交官ねぎらうメッセージ 駐大阪代表の死を受け/台湾

9/15(土) 19:28配信

中央社フォーカス台湾

(台北 15日 中央社)台北駐大阪経済文化弁事処(総領事館に相当)の蘇啓誠処長(61)の自殺が14日に伝えられたことを受け、蔡英文総統や呉ショウ燮外交部長(外相)が、外交部(外務省)職員らに向けたコメントをそれぞれ発表した。(ショウ=金へんにりっとう)

蔡総統は自身のフェイスブックなどに文章を投稿。台湾の外交官は皆、常に細心の注意を払いながら台湾の主権と国際的な地位を守っているとした上で、「皆さんの苦労と努力は、国際社会とのつながりを願う2300万人の台湾人の思いを代表するもの」と感謝し、辛労をねぎらった。

呉部長は14日、外交部職員宛てに公開状を送り、台湾のために日夜の区別なく働く職員を慰労した。また、残された蘇氏の妻と子供に対し、「この家庭は仕事と内外からの重圧によってばらばらになってしまった。自責の念にかられる」と無念をつづった。

蘇氏が自殺に追い込まれた背景として、台風21号の影響で関西空港が封鎖された際、中国の駐大阪総領事館が大型バスを手配して中国人を避難させたとする情報がインターネットで流れ、大阪弁事処の支援が不十分だという批判が強まったことなどが指摘されている。

日本在住の医師、王輝生(大田一博)氏は当時、不眠不休で対応に追われていた同処職員のために正しい情報の収集・公開を試み、台湾メディアに寄稿し、蘇氏にもその文章を送ったが、蘇氏は「ごもっともだ。でも、誰も聞き入れてくれない」とこぼしていたという。

7月に大阪に赴任したばかりだった蘇氏。2013年12月から今年6月まで、台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)那覇分処の処長を務めていた。沖縄駐在の日本メディア関係者は、地元の人々に慕われていたと振り返り、死を悼んだ。また、今月12日に蘇氏を訪問し、日台間の青少年・産業・地方交流について意見を交した広島県三原市の大西英之副市長、同県大阪事務所の望月徹所長らも驚きを隠せないでいると伝えられている。

(葉蘇萍、侯姿瑩、楊明珠/編集:塚越西穂)