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「ダビンチ」使用 12術式に保険適用拡大 ロボット支援手術、栃木県内 新たに三つのがん対応

9/15(土) 14:00配信

下野新聞SOON

 これまで前立腺がんと腎がんが対象だったロボット支援手術の保険適用が大幅拡大され、新たに12術式が加わった。下野新聞社の調べによると7月1日現在、県内では新たに自治医大付属病院(下野市)で膀胱(ぼうこう)がんと子宮体がん、国際医療福祉大病院(那須塩原市)で胃がんに対する同手術が保険適用となっている。開腹手術と比べ術後の回復が早く合併症などのリスクも少ない内視鏡手術支援ロボットを使った最先端治療にアクセスしやすくなり、県内でも治療の選択肢が増えた。

【図表】栃木県内の病院で保険適用となるロボット支援手術

 内視鏡手術支援ロボット「ダビンチ」を使った手術は、本年度の診療報酬改定で4月から、肺がん、食道がん、胃がん、直腸がん、膀胱がん、子宮体がん、子宮筋腫なども保険適用となった。ただし保険適用で手術ができるのは手術実績など各術式ごとの基準を満たした病院のみ。

 自治医大病院は北関東で唯一、膀胱がんと子宮体がんのロボット支援手術が保険適用となっている。4月以降、ロボット支援下で膀胱悪性腫瘍手術を6例実施した。

 執刀医の同病院泌尿器科の藤村哲也(ふじむらてつや)教授は「膀胱がんは肝臓やリンパ節に転移しやすく、膀胱全摘は泌尿器科で最も大きな外科手術。これまで膀胱がんの全摘手術は開腹がメインだったが、ダビンチによって大きく変わる」と期待する。

 開腹手術は下腹部を約20センチ切開する。出血量が多いため患者へのダメージは大きく、1~3カ月の入院が必要だった。

 一方、ダビンチによる切開は、手術器具やカメラを挿入するために腹部に幅5~12ミリの穴を計6カ所開けるほかは、膀胱を取り出すために約5センチ切開するのみ。傷口が小さく、出血量も少ないため、術後の回復が早く、手術翌日には歩行が可能になる。全摘後にそのまま尿路変更術も行え、腸閉塞(へいそく)など合併症の発生率も低下、入院期間も2週間程度に短縮される。

 医師にとっても、術野を鮮明な3D画像で拡大しながら、ロボットアームで細かい作業ができるなどのメリットがあるという。

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最終更新:9/15(土) 14:00
下野新聞SOON