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開通3日目の国道416号走ってみた 「酷道」とは一体?

9/15(土) 8:26配信

福井新聞ONLINE

 福井県勝山市と石川県小松市を結ぶ国道416号が9月9日に開通した。かつて峠を越え人やモノの交流があった両市にとって開通は50年来の悲願。最短で結ぶ誘客ルートとして期待され、災害時の代替路としての役割も担う。福井県立恐竜博物館(勝山)―小松空港間を車で走った。

【画像】国道416号の峠道

 開通したのは勝山市野向町横倉-小松市新保町間の県境6・3キロ区間。石川県側の雨量が基準値を超え、供用開始は2日遅れの11日になった。

 12日正午に恐竜博物館から出発。国道416号に入り、15分ほどで道路の色が真新しい新設区間に入った。珍しい県境の山岳峠道を通過できる道だからか石川ナンバーの車と頻繁にすれ違う。待避場が多数あり、1・5車線(幅5メートル)でも通行しづらいと感じることはなかった。

 かなり厳しい勾配の道は山肌を縫うようにカーブを繰り返す。上り始めて15分ほどで県境に近い駐車場に到着した。道を上った先は空が広がり、そこが県境の峠だと分かる。駐車場は満車で、遠方に勝山市街地が臨める雄大な景色をドライバーらが楽しんでいた。

 小松市から来た男性(83)は開通日も訪れ、この日も友人2人とドライブに来たという。「勝山での温泉や食事が楽しみ。新しい道だからつい来てしまう」と長らく交流が途絶えていた県境がようやく車で往来できる喜びに満ちていた。一方で、仕事で訪れた30代の小松市の男性からは「新しい区間を下りた先は“酷道”」との忠告も。国道でも通行が困難な道ということか―。

 意味はすぐ分かった。石川県側の整備区間を過ぎたあたりからほぼ1車線に。待避場がない場所ではすれ違いのためバックして戻る車の姿を何度も見かけた。場所によってはすぐ横が20メートルの崖や川が迫る区間が数キロ続く。頻繁にすれ違いがあり、その度に冷や汗がにじむ。大型車を全く見ないのもうなずける。

 時速30キロ程度で“難所”を抜け、空港に到着したのは出発から1時間40分が経過していた。走行距離は53キロだった。

 帰りは石川県白山市を抜ける国道157号経由で勝山へ。ほぼ2車線でスムーズに進み、恐竜博物館には1時間25分で到着した。距離は空港から70キロとやや大回りだがアクセスはしやすい。北陸自動車道―中部縦貫自動車道経由だと距離は70キロ、時間は1時間ですむ。

 実際に走行し、小松市側からの大型バスでの誘客は厳しい印象を受けた。ただ2市は道路幅の改良を目指しており、将来は改善する可能性もある。

 これからの季節、一帯は紅葉が美しく、標高916メートルの山越えで県境を通過する楽しさは他ルートにはない魅力。マイカー観光やバイクでのツーリング、2県の交流路として新たな選択肢は増えた。

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