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「おしりたんてい」なぜ人気 おなら、丸い形…ブームの謎探る

9/15(土) 11:20配信

デーリー東北新聞社

 お尻のような丸い顔に「最強の必殺技」はおなら。そんな名探偵が難事件を“ププッ”と解決していく児童書『おしりたんてい』(ポプラ社、トロル著)の人気が全国的に高まっている。青森県内も書店にコーナーが設けられ、図書館では予約で借りにくい状況が続くなど、ブームに火が付いた。何が子どもたちの心をつかむのか、人気の謎を探った。

 同書は主人公おしりたんていが助手の犬と共に、窃盗団らの残した手掛かりをヒントに、事件に挑むお話。犯人へのとどめは、お尻のような口から出される臭いおなら。小学校低学年向けの読み物は第7巻、3歳から楽しめる絵本は第6巻まで刊行。5月と7~8月にNHKEテレでアニメ放送され、人気は加速中だ。

 伊吉書院西店(八戸市)によると、8月上旬に発売された最新刊は、4週連続トップ3入り。新刊は毎回100冊以上入荷しているが、半数以上は既に売れている。成田本店サンロード店(青森市)では、昨年開催した、おしりたんていの着ぐるみとの撮影会などイベントも大好評だった。

 全シリーズをそろえる八戸市立図書館、八戸駅内の図書情報センター、南郷図書館では“売り切れ”状態が続く。市立図書館の高橋克郎主査(37)は「親子はもちろん、おじいちゃん、おばあちゃんが孫と読むために借りている印象がある」と話す。青森県立図書館(青森市)でも貸し出し予約が集中している。

 階上町に住む小学1年の荒谷咲希(さき)さん(6)は「おしりたんていが事件を解決する時におならをするのが面白い」と笑う。父親の晋一さん(35)も「本では場面ごとに手掛かりになる問題が出され、おしりたんていと一緒に事件を解決している感じがする。子どもってお尻とか、おならが大好きだからそれも理由なのかな」と推測した。

 青森市の男児(4)は「おしりたんていがかっこいい。ブラウン(助手の犬)がかわいくて一番好き」とお気に入りの様子。

 青森中央短期大(同市)の幼児保育科の大橋誠教授(71)は人気の理由に「丸い形」を挙げる。「例えば母親のおっぱいは丸くて柔らかくて温かいなど、幼児体験にいい思い出がある。子どもは丸い形に悪いイメージがない」と指摘。

 幼児はトイレ練習で上手に排せつすると、親らに褒められる体験もする。「うんちなどという言葉は、子どもにとってうれしい言葉になるし、覚えた言葉は何度でも使う」という。

 大橋教授は「今後、おしりたんていのブームが去っても丸がモチーフで、短く頭にぱっと残るせりふがあるアニメはヒットするだろう」と展望した。

デーリー東北新聞社