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稀勢の里、今場所最長58秒9の熱戦耐えて連敗回避「しっかり集中していきます」

9/16(日) 6:12配信

スポーツ報知

◆大相撲秋場所7日目 ○稀勢の里(寄り切り)千代の国●(15日・両国国技館)

 横綱・稀勢の里が今場所最長58秒9の熱戦の末に、前頭4枚目・千代の国を寄り切って1敗を死守。テニス全米オープンのシングルスで日本人初優勝を果たした大坂なおみ(20)=日清食品=が観戦する前で連敗を免れた。横綱・白鵬は前頭3枚目・遠藤を破り横綱800勝まであと1勝とし、取組後は大坂と米国人俳優のスティーブン・セガール(66)と上機嫌で対面。大関取りの関脇・御嶽海も1敗を守った。全勝は横綱・白鵬、横綱・鶴竜、大関・高安、前頭9枚目・北勝富士の4人。

 荒れた息のまま、稀勢の里が勝ち名乗りを受けた。今場所自身最長58秒9の土俵を、耐えて耐えて耐え抜いた。千代の国の激しい突き押しに胸元は真っ赤。いなしには前のめりにならず、右足へのすそ払いにも動じなかった。土俵際の上手投げをこらえる直前に相手の足が先に出て、再起へ6つ目の白星を積み上げた。

 “時の人”となった全米オープン女王・大坂のサプライズ観戦に気づいた満員の国技館は異様な盛り上がりを見せた。その中でも「(千代の国の)出た足が見えた? うん」と最後まで冷静だった。勝負が決まった後の投げで裏返しになっても苦笑い。大坂も身を乗り出して取組を見つめ、軍配が上がると小さく拍手した。

 8場所連続休場からの復活に向け、平幕に連敗しなかったのは大きい。1敗以下で中日を迎えるのは、初日から12連勝し新横綱Vを果たした昨年春場所以来。一方で、横綱昇進後の出場場所で中日までに2敗以上を喫した過去4場所はすべて途中休場しており、前半戦のヤマをひとつ越えたと言っていい。

 師匠・田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)は「(6日目の初黒星に)落ち込んではいなかった。本人は『頑張る』と言っていた」と証言。7場所連続休場から復活経験のある貴乃花親方(元横綱)も「初日から残して残して勝ちを拾ってきたのは、実力があるということ。6、7、8日目くらいが気持ち的に苦しい。上位の方がやりやすい。やっている回数が多いですからね」とエールを送った。

 8日目に対戦する小結・玉鷲とは3日の二所ノ関一門の連合稽古で胸を合わせた。勝つイメージはできている。いつも通りに「しっかり集中していきます」と繰り返して締めた。帰りの浴衣は水色地から黒地のものに変えた。確かな再スタートを切った。(小沼 春彦)

最終更新:9/17(月) 18:22
スポーツ報知