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マリンバを歌うように 20日、京都で布谷史人演奏会

9/16(日) 17:00配信

京都新聞

 ドイツ在住のマリンバ奏者布谷史人(ぬのやふみと)の演奏会が20日、京都市上京区の府民ホール・アルティで開かれる。歌心を込めた響きで、後進の指導にも定評がある気鋭の39歳。マリンバのために編曲したタンゴやオペラ、日本歌謡の名曲も披露する。
 秋田県出身。2002年、ドイツの第3回マリンバコンクールで3位に入賞し、国内外で活躍の場を広げる。オランダに本社がある楽器メーカーの専属プロ奏者として、来年にも自身がデザインしたマレット(ばち)が売り出される予定だ。
 マリンバを始めたのは高校3年の夏。直前まで教職を目指していた。山形大に進学後も、専門性を養うのに決して恵まれた環境ではなかったという。
 「演奏家を目指す仲間はごく少数。ピアノの先生にもマリンバを教わりました。スタートが遅かったので必死でしたが、打楽器一辺倒でなかったのは、今から思えば表現力を磨く上でプラスだったかもしれません」
 大学卒業後、プロを目指して米国ボストンの音楽院に留学した。手ほどきを受けた世界的奏者ナンシー・ゼルツマンらに認められ、学費免除で好きなレッスンが受けられる特待生に。そこで布谷がリクエストしたのも、正規課程ではないピアニストの大家によるマリンバ指導だった。
 「先生は楽譜を一切見ずにぼくの演奏を聴いて、『この時間帯はつまらない』などと感想を述べる。目標は、有名でない曲でも、どうすれば観客に飽きずに最後まで聴いてもらえるか。打楽器ではイメージがつかみにくいですが、『歌うように奏でる』大切さを教わりました」
 京都公演は、2010年からほぼ毎年行っており、今年の演目は観客のリクエストから選んだ。美空ひばりのヒット曲「愛燦燦」は、マリンバがオルゴール調に独奏する自信作。CDにも収録したピアソラ「ブエノスアイレスの冬」や、オペラの雰囲気が味わえる「カルメン・ファンタジー」などもある。
 ピアノは京都府出身の坂野伊都子。午後3時と同7時の2回公演。3500円、学生2500円。エラート音楽事務所075(751)0617。

最終更新:9/16(日) 17:00
京都新聞