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バド桃田、東京五輪会場で悲願のV 出場停止を乗り越え

9/16(日) 19:31配信

朝日新聞デジタル

(16日、バドミントン ダイハツ・ヨネックスオープン最終日)

 疲労はピークに達していた。第2ゲームの終盤。サーブをする手が震え、桃田は「あと何点、あと何点って数えていた」。ただ、集中は切らさない。14―11から7連続得点。世界選手権では淡々と喜んだ男がコートに倒れ込んだ。

 「自分の成長を見せる大会。世界選手権よりも優勝したい思いが強かった」

 決して簡単な大会ではなかった。準々決勝で五輪2大会金メダリストの林丹(中)、準決勝で世界ランク1位のアクセルセン(デンマーク)。世界選手権で当たらなかった強敵を次々とストレートで破った。

 「今は長いラリーでも、しっかり相手のライン上に打てる」と桃田はいう。出場停止期間後、年間200日近い海外遠征中でもランニングや筋トレを欠かさなくなった。最も苦しい終盤に正確なヘアピンやスマッシュで一気に突き放す強さは突出していた。

 2年後の東京五輪会場で観客の前で言った。「前はこの舞台に立つことはできないと思っていた。縁起が良い体育館になった」。お辞儀を繰り返す24歳に、約6千人の観衆から拍手が鳴りやまなかった。(照屋健)

朝日新聞社