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26歳が立ち上げた「シリア難民のレストラン」灰色の街ではないシリアを知ってもらうために

9/16(日) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

7年にわたって続いているシリアの紛争。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のデータによると、国外に逃れているシリア難民はすでに560万人を超えている。そのうち、日本が難民として認定したのはわずか12人。

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日本では遠い中東の国に対しての関心が薄い。シリアに少しでも関心を持ってもらおうと、食を通じたプロジェクトが立ち上がった。主導したのは、「それまでシリアについてはほとんど知らなかった」という26歳だ。

青山にオープンしたシリア料理レストラン

9月上旬、青山一丁目駅近くにあるイベントスペース。明るい日差しが差し込むフロアには、こんがりと焼けたチキンのジューシーな香りが立ち込める。

食卓に並ぶのは、スパイスをふんだんに使ったピラフ、オリーブオイルとレモンで和えたチョップドサラダ、ひよこ豆のペースト(フムス)、やさしい甘みのある野菜スープなど。

シェフとして厨房に立つのは、2015年にシリアから日本に移住したナーゼムさん(55)と、それを手伝う息子のヤーセルさん(26)。

このプロジェクトを進めたのは、26歳の森川智貴さんだ。

「灰色の街」ではないシリア

「僕にとって、シリアのイメージは『灰色の街』でした」

森川さんはそれまで、中東に行ったこともなければ、シリア料理を食べたこともなかったという。

慶應義塾大学環境情報学部を卒業後に、医療ITコンサルの仕事をしていたが、会社の方向性と自分がやっていた仕事に次第にずれが出始め、2017年3月に独立・起業した。

もともと、医師を目指していたという森川さん。起業はしたものの、「恵まれない人や困っている人を助けるために、医師になりたいと思っていたのに」と、ウェブサイト制作や事業プロデュースといったコンサルティングだけを続けることに、成長の限界を感じ始めた。

そこで同年、「TaiYou Symphony-太陽交響曲-」という音楽を通じて社会事業を支援していく慈善団体を立ち上げる。シリアと出合ったのは、その勉強会でのことだった。

「シリア料理って、実はフランス料理と同じくらいおいしいんだよ」

勉強会で出会ったある国の大使夫人からそう聞き、半信半疑ながらも、その後シリア料理を口にした。森川さんはそのおいしさに衝撃を受けたという。

シリアという国が持つネガティブなイメージに反する料理のおいしさのギャップを、いろいろな人に知ってもらいたい。

必死で実現する方法を探していた時、手を差し伸べてくれたのは、同じ26歳の佐々木北斗さんだった。

「ひもの屋」など、多くの飲食店経営を手がけるsubLime社でAOYAMA TERRACEの事業責任者を務めていた佐々木さん。友人の紹介で森川さんと出会い、格安でスペースの提供を申し出た。

同じ頃、森川さんはシリアから2015年に日本へやってきたナーゼムさんに出会う。

ナーゼムさんは、シリアのシェラトンホテルやフォーシーズンズホテルなどの一流レストランでシェフとして働いてきたが、紛争のためにすべてのレストランが閉鎖。その後、ドバイ滞在を経て、すでに難民として移住していた家族のいる日本へとやってきた。

「この人しかいない」と、森川さんはシリア料理レストランの構想を持ちかけ、わずか3週間足らずでオープンにまでこぎつけた。

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