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なぜ一部のドライバーはトンネル内でヘッドライトを点灯させないのか

9/16(日) 19:01配信

carview!

都市部におけるヘッドライトは「見られるため」にある

車社会にまつわるモロモロのため、わたしの血圧は今日もまた微上昇を記録した。

なぜ、都市高速などのトンネル内でヘッドライトを点灯させないドライバーが多いのだろうか。

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白いボディの車であれば、日中のトンネル内でヘッドライトを消灯していても、まぁそれなりに存在を視認することはできる。だが先日などは「真っ黒なボディの、ヘッドライトレンズと後部ガラスもちょいスモークにしてる車」が、C2(首都高速中央環状線)山手トンネルの左車線を消灯状態のまま爆走している瞬間に遭遇してしまった。

……あのドライバーは「自分、なる早で死にたいです!」とでも思っていたのか?

たぶんそうは思っていないはずだが、その意に反して早めにご逝去される可能性は比較的高いだろう。なにせ後方視認マニアである筆者ですら、その存在を視認するまでに少々の時間がかかってしまったほどなのだから。

人は、ていうか一部のドライバーは、なぜトンネル内でヘッドライトを点灯させないのだろうか……ということを、筆者はこれまでずっと考えてきた。

そして考えた結果、主たる理由のひとつはコレであろうとの見当を付けた。

「大丈夫、オレは見えてるから」というメンタリティだ。

田舎のトンネルはさておき、都市高速などのトンネル内というのは照明が比較的明るい。ぶっちゃけ、ヘッドライトを点灯させずともかなり先まで見通すことができる。

であるがゆえに、一部のドライバーは「あ、大丈夫っすよ。オレ、ちゃんと見えてますから」というような心の流れに基づいて、消灯状態のままトンネル内を爆走するのだろう。

このドライバーの決定的な問題点は、「都市部におけるヘッドライトとは見るためにあるのではなく、主に『見られるため』にある」という重要な事実を忘れていることだ。重大事故を起こす前に、ぜひ考えを改めていただければと切に願う。

最近のクルマに多いキラキラしたメーターの功罪

そしてもうひとつの理由は「最近の車はメーター周りが常にキラキラしてるから」ということであるはずだ。

筆者が以前愛好していた「ちょっと古い輸入車」の場合はメーター周りが常時キラキラ光っていることなどあり得ず、それどころかライトをONにしても、メーターパネルは薄ぼんやりと光るだけだった。そのため必然的に、トンネル内に進入すると「あ、やべ。ライトONにしなくちゃ」と、ややボーッと運転している場合でもすぐに気づいたものだ

しかし最近の車はご存じのとおりメーター周りが常時キラキラしている。そのためヘッドライトOFFの状態でトンネル内に進入しても、眼前のビジュアルはほぼ何も変わらない。そして前述のとおり都市部ではトンネル内の照明も十分明るい。それゆえ、人はヘッドライトが点灯していないことに気づかないまま走行してしまうのだろう。

いずれにせよ不注意で危険極まりない、破廉恥なドライバーたちである。

一刻も早くそのナメた考えと態度を悔い改め、トンネル内では確実にヘッドライトを点灯させるまっとうなドライバーに生まれ変わってほしいものだ……などとツラツラ考えていた不肖筆者だが、そんな自分もなんと本日、消灯状態のままトンネル内を走行するという破廉恥行為をしてしまった。

普段は愛機スバルXVのヘッドライトを「AUTO」にしているため、トンネルに入れば自動的にヘッドライトが点灯する。だが本日はなぜかAUTOになっておらず、しかし目の前のメーターパネルは(最近の車ゆえ)キラキラしているため、消灯状態であることにまったく気づかなかったのだ。

古い世代の車を愛好していた頃の自分なら絶対に犯さなかった類のミステイクだが、最近の車(2017年製XV)に乗り始めてたったの半年でわたしはすっかり堕落し、機械を盲信するだけの愚民へと成り下がってしまったようだ。

恥ずかしい。悔い改めたい。

(ジャーナリストコラム 文:伊達軍曹)
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伊達軍曹(だて ぐんそう):自動車コラムニスト
外資系消費財メーカー勤務を経て自動車メディア業界に転身。「IMPORTカーセンサー」編集デスクなどを歴任後、独自の着眼点から自動車にまつわるあれこれを論じる異色コラムニストとして、大手メディア多数で活動中。

最終更新:9/16(日) 19:01
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