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広がるラウンドアバウトに「教習所の指導員も未経験」という課題 特殊な通行方法どう周知

9/16(日) 14:10配信

乗りものニュース

いまだレアな存在 特殊な通行ルールはどう教える

 信号のない円形の交差点「ラウンドアバウト」は、2014年9月の道路交通法改正でその定義と交通方法が定められて以来、導入が増えています。警察庁の資料によると、その数は2018年3月末時点で27都府県75か所。交通量の少ない交差点が中心ですが、なかには駅前の交通広場や高速道路のICに直結する形で設置されるケースもあります。

【写真】日本唯一、中央島がふたつの「ツインラウンドアバウト」

 交差点の中心に「中央島」と呼ばれるスペースがあり、その外周を取り囲むドーナツ型の通行路「環道」から放射状に道路が伸びる――これがラウンドアバウトの基本的な構造です。信号がないことから維持管理の面でも経済的で、災害時にも対応できるほか、いくつもの道路が交わる交差点も制御しやすいといったメリットがありますが、それらは次のような通行ルールによって成り立っています。

・環道へは左折で進入、環道からは左折で流出
・環道内は時計回り(右回り)で進む
・環道内を走行している車が優先
・環道へは徐行で進入(原則、一時停止不要)

 たとえばラウンドアバウトが置かれた十字路の場合、左折方向に進む際は環道に入って4分の1周、直進方向に進む際は半周、右折方向に進む際は4分の3周するような形で通行します。導入に際しては、こうした特殊な通行ルールに自治体などが注意を促すケースもあるようです。

 そもそも教習所では、ラウンドアバウトをどのように教えているのでしょうか。

 指定自動車教習所の団体である全日本指定自動車教習所協会連合会(全指連、東京都千代田区)によると、道路交通法が改正されてすぐに周知伝達しており、学科では確実に教えているとのこと。しかし技能教習となると、まだ数が少ないこともあり、ラウンドアバウトの走行を積極的に取り入れるようには指導していないといいます。

「現状ではまだレアなもので、指導員自身も通行したことがないケースが多いのではないでしょうか」(全指連)

 たとえば、東日本では路面電車がほとんどないため、「軌道敷内通行可」の標識や(路面電車専用の)黄色い矢印信号などを見たことがない教員もいるかもしれません。それらと同様の存在ではないかと全指連の担当者は話します。

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