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未成年の脳死判定は県初か 臓器移植へ県立大島病院で摘出  鹿児島県奄美市

9/16(日) 13:44配信

南海日日新聞

 鹿児島県奄美市名瀬の県立大島病院に重症頭部外傷で入院していた奄美群島内の10代男性が臓器移植法に基づく脳死と判定され、同病院で15日、移植のための臓器摘出手術が行われた。臓器移植のあっせんを行う日本臓器移植ネットワークによると、本人からの提供意思を示す書面はなかったが、家族が承諾したという。奄美で行われた移植のための臓器摘出手術は2例目。

 男性は13日に脳死判定を受けた。移植のための臓器摘出手術は午前7時30分ごろから行われ、同11時ごろに終了。摘出された臓器は奄美空港(奄美市笠利町)発の定期便などで、移植手術を行う国内の6医療機関に搬送された。

 同ネットワークによると、移植先は心臓が大阪大学医学部付属病院の50代男性、肺は東京大学医学部付属病院の60代男性と岡山大学病院の40代男性、肝臓は名古屋大学医学部付属病院の40代男性、腎臓は神奈川県の聖マリアンナ医科大学病院の10代男性、膵臓と腎臓は東京女子医科大学病院の30代女性。小腸については、医学的理由で移植を断念した。

 関係者によると、未成年の脳死判定は県内で初めて。家族は、同ネットワークを通じて「生前、臓器移植の特集番組を見ている際に『自分ならドナーを選ぶ。誰かの命を助ける方が絶対にいい』と語っていた。彼の意思を尊重し、家族全員の意向で臓器提供を決めた。できる限り多くの方々に命をつないでほしいと願っている」とのコメントを出した。

 救命救急センターを備える県立大島病院は、奄美群島唯一の臓器提供施設で、2017年7月には初めての臓器摘出手術が行われた。石神純也院長は「今回、ご家族の貴重な意思で臓器提供が行われ、県立大島病院が重大な責務を果たせたことに感謝する。移植を受ける患者の経過が順調であることを期待する」との談話を出した。

奄美の南海日日新聞

最終更新:9/16(日) 13:44
南海日日新聞