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米国型「強欲資本主義」がバブルを生んだ:リーマン・ショックの教訓(1)

9/18(火) 20:20配信

LIMO

リーマン・ショックは、米国の住宅バブルが崩壊したことで起こりましたが、そもそも住宅バブルを発生・拡大させたのは米国の強欲資本主義だった、と久留米大学商学部の塚崎公義教授は指摘します。

住宅バブルと銀行の安易な貸出の悪循環が発生

リーマン・ショックの原因となったのが、住宅バブル崩壊によるサブプライムローンの焦げ付きでした。サブプライムローンとは、信用力の乏しい借り手に対するローンのことです。

通常であれば貸さないような相手に対しても、住宅価格が上昇を続けていた住宅バブル期には、住宅ローンを貸す銀行が数多くありました。「住宅価格が上がり続ければ、担保にとった住宅が高く売れるため、借り手が破産しても大丈夫だ」という甘い読みをしていたわけです。

銀行が積極的に住宅ローンを貸すので、借りた人が家を買い、それが住宅価格を押し上げて住宅バブルを拡大し、それがいっそう銀行の姿勢を甘くした、といった「悪循環」が生じていたわけです。

強欲な投資家がバブルを助長

米国では、住宅ローンの証券化ということが行われています。複雑な仕組みなので説明は控えますが、ここでは「銀行が持っている住宅ローンの借用証書を、束にして投資家に売却する」と考えていただければ結構です。束が投資家の間で積極的に売買されている、と考えてください。

サブプライムローンは、信用力の低い借り手に対する貸出です。そうした貸出は、貸し出した直後は普通の値段でしか売れません。貸出金利は高く設定されていますが、踏み倒される可能性も高いからです。しかし、住宅の値段が上がると、住宅ローンの価値も上がります。借金を踏み倒されても担保を処分すれば回収できるようになるからです。

つまり、借用証書の束を購入して暫く持っていて、住宅価格が上がったら売却すれば、莫大な利益が得られることになるわけです。もちろん、その間に住宅価格が下がったら莫大な損が出るので、投機ですが。

こうした投機を最大規模で行なっていたのが、リーマン・ブラザーズでした。もちろん、他にも多くの投機家たちが大量の束を売り買いしていましたが。

そうなると、銀行は気楽に貸出するようになります。信用力の低い人に高い金利で住宅ローンを貸し、借用証書を投機家に売れば良いのですから。投機家たちは、自分で借り手を探してくることができないので、借用証書を貸出金額より少しだけ高い値段で買ってくれるのです。

銀行が気楽に貸出をすると、借りた人が家を買うので、家の値段が上がり、上記の悪循環が加速することになるわけです。

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最終更新:9/18(火) 20:20
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