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「経由地」で差をつける夜行バス 都市間連絡、遊園地や空港直結…すべて担う路線も

9/18(火) 6:21配信

乗りものニュース

最近の傾向は「ノンストップ」から「複数都市経由」へ

 かつての夜行バスは、都市間をノンストップで結ぶ路線が主流でした。1969(昭和44)年に運行を開始した「ドリーム号」(国鉄→JRバス)もそうでしたし、バブル期に多く開設された路線もおおむね同様です。ところが、2000年代に入ると、複数の都市を経由する路線や、自宅あるいは目的とする場所の近くで乗下車できる路線が増えてきます。

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 理由は複数考えられますが、ひとつには、かつての「高速ツアーバス」の登場があります。それまで、電話予約や窓口での直接購入、旅行代理店への申し込みが主流であった夜行バスの乗車券購入が、運賃比較サイトや総合予約サイトが普及しインターネットによる予約・購入が主流となり、これが結果として夜行バス(高速バス)の市場拡大につながりました。一方で各運行事業者は、座席や車内サービスなどで付加価値を高めるなど、個性(ブランド化)が求められるように。停車停留所を増やして利便性を高めるのもその一環でした。

 そして、もうひとつの理由として、運行の効率化が挙げられます。「高速ツアーバス」が台頭していった一方、従来から運行していた一部の路線で採算割れする傾向が見られるようになりました。そこで、近隣の路線と統合して再編することで、複数の都市に停車するようにしたのです。この流れで大規模な再編を実施した例こそ、前出のJRバス「ドリーム号」です。それまでの方面別の便設定から車両グレード別の便設定に変更したうえで、「京都経由大阪行き」や「大阪経由神戸行き」など、複数都市を経由する便を増やしました。

 このほか、近隣の路線と統合し再編した例としては、衛星都市発着路線(八王子~大阪)を吸収した新宿・八王子~京都・大阪線「ツインクル号」(西東京バス/近鉄バス)や、大阪~首都圏の複数路線を1路線に統合した大阪~渋谷・新宿・池袋線(京王バス東/阪急観光バス)、近隣路線の廃止で吸収した新宿・横浜~高松・丸亀線「ハローブリッジ号」(西東京バス/四国高速バス)などが挙げられるでしょう。

 これら再編による停留所の追加は、運行台数の削減など効率化につながる一方で、所要時間が延びてしまい、結果として運転手の拘束時間も延びてしまうというデメリットも。適切な停留所設定と所要時間とのバランスが求められます。

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