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「言葉が出ず悔しい」「誰とでも話せるようになりたい」場面緘黙に悩む若者たちの告白

9/18(火) 17:52配信

AbemaTIMES

 「場面緘黙(かんもく)」という言葉をご存知だろうか。学校や会社など、特定の状況では話すことができなくなる不安障害の一つで、およそ500人に1人の割合でいるとされている。17日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、“話さない“のではなく“話せない“という人たちが抱える、知られざる苦悩を取材した。

■周囲の目が怖く、トイレにも行けなかった

 場面緘黙の当事者の一人、富山県に住む加藤諄也さん(24歳)の自宅を尋ねた。取材スタッフが加藤さんに「こんにちは、はじめまして」「この部屋に入って大丈夫ですか」「ここに座らせてもらってもいいですか」などと声をかけても返事はなく、小さく頷くだけ。人と話すことに対する緊張感から、話したくても話せなくなってしまうのだ。普段は筆談でコミュニケーションをとっており、「喉がひきしまって、力も入らない感じです」と教えてくれたが、見知らぬ人の前で文字を書くこともプレッシャーとなり、自分の思いを伝えるのに時間がかかってしまう。

 幼少期は外出先や学校でも話せていたという加藤さんだが、小学校4年生の頃から徐々に話ができなくなっていった。明確なきっかけは今も分からないままだという。母親の由加里さんは、ある日、帰宅した息子の様子を見て、初めて苦しみに気づいたという「ずっと硬い表情で通学路を歩いてきて、玄関を開けて一歩中に入るとすごくリラックスして顔も柔和になってというのを鮮明に覚えている」。

 また、加藤さんには緊張のあまり体が硬直して動けなくなってしまう「緘動」という症状も出ていた。「学校に行ったら帰りまで座りっぱなしで、トイレも行かず、給食も食べず、という状況だった」と由加里さん。周囲の目が怖く、トイレにも行けなかったという加藤さんの苦しみを、周囲はなかなか理解してはくれなかったという。その頃のことをノートに「しゃべらないことや動かないことについて甘えているだけと言われたり、むかつくと言われたことがありました」と書いて教えてくれた。

 そんな加藤さんは、技術の進歩により自分の気持ちを簡単に言葉にすることもできるようになった。タブレットの音声アプリを用いて、「少しずつ緘黙を克服し、経験値を高めながら社会スキルを身に着けて自立できるようにしていきたい」と、これからの目標について語った。

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最終更新:9/18(火) 17:52
AbemaTIMES

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