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北朝鮮非核化「2つの盲点」と誤解――トランプ氏も認めている「平和構築」先行

9/19(水) 12:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

朝鮮半島非核化をめぐる歴史的な米朝首脳会談(6月12日)から3カ月。米朝とも年内にも第2回会談を開く構えで、焦点は第2ラウンドに移った。

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トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長は非難の応酬を控える一方で、「平和構築」と「非核化」の手順をめぐり、朝鮮戦争の「終戦宣言」を主張する北朝鮮と「非核化先行」を求めるアメリカとのこう着状態が続く。

第1ラウンドの合意を読めば、トランプ大統領が「平和構築」を「非核化」に先行させることを認めたのは明白だ。合意内容を振り返り、見過ごしがちな「盲点」を探る。

割れた共同声明への評価

しかし、これほど評価が割れた共同声明も少ない。会談直後、筆者はこのサイトで「北『大勝利』の首脳会談」と書いた。理由はアメリカが要求してきた「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)が盛り込まれなかったこと。体制保証と非核化を段階的に進めるとの北の主張が通ったからだった。

関連記事:なぜアメリカはここまで北朝鮮に“譲歩”したのか――北「大勝利」の首脳会談
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そこでもう一度、米朝共同声明と第1回南北首脳会談後に出された「板門店宣言」(4月27日)を読み返してみよう。

米朝共同声明は次の4項目。少し退屈だが、「盲点」を突く上で重要だから辛抱してほしい。

1. (平和と繁栄の)新たな米朝関係確立

2. 持続的で安定した平和体制を築くため、ともに努力

3. 「板門店宣言」を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島における完全非核化に向けて努力する

4. (朝鮮戦争の)捕虜や行方不明兵士の遺骨収集と返還

「北朝鮮」ではなく「半島」の非核化

この4項目とともに重要なのが「前文」である。

“「(双方は)新たな米朝関係の確立と、朝鮮半島における持続的で強固な平和体制の構築に関連する諸問題について、包括的で詳細かつ誠実な意見交換をした」”

と、会談テーマを説明した。核問題が登場するのはその直後。

“「トランプ大統領は北朝鮮に安全の保証を与えることを約束し、金委員長は朝鮮半島の完全非核化への確固で揺るぎのない約束を再確認した」”

ここからわれわれが陥りがちな、第1の「盲点」が見つかる。

まず「非核化」とは、北朝鮮による一方的な核廃棄を意味する「北朝鮮」の非核化ではない。重要なのはトランプ大統領も「朝鮮半島」の非核化という北の主張を受け入れたこと。「朝鮮半島」非核化とはどのような意味なのか。明確な定義があるわけではない。

北朝鮮は以前から在韓米軍の役割変更に加え、日本や韓国への「核の傘」の廃棄を「北東アジア非核化」の前提と主張してきた。「北はいずれ日韓への核の傘や、核非拡散体制(NPT)による5大国の核独占と連動させ、北東アジアの非核化を主張してくる」とみる専門家もいる。

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最終更新:9/19(水) 12:11
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