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古河で川戸台遺跡展 古代の鉄づくりに思い 土の炉や鋳型破片 工房跡の出土品展示

9/20(木) 8:00配信

茨城新聞クロスアイ

2009~10年に発掘された古代の製鉄鋳造跡の川戸台遺跡(古河市牧野地)に光を当てた企画展が、同市中央町3丁目の古河歴史博物館で始まった。出土品の展示のほか、パネルで当時の鉄製品の作り方を説明。古河城で鍛えられた刀も展示して、古河と鉄の歴史を紹介している。会期は10月8日まで。


川戸台遺跡は渡良瀬川近くの台地に位置し、9世紀中期から後期にかけて鉄と鉄製品を精製した大規模な工房跡。これまで発掘した敷地約400平方メートルから、約4・5トン分の土製の炉や鋳型の破片、木炭などが出土。工房の遺構の一部が発見された。

製鉄は、渡良瀬川から採取した砂鉄を木炭を燃やして溶かして不純物を除去。現場から取れた粘土と砂の鋳型に流し込んで、製品を作ったと推測されている。ただ発掘面積は一部で、鉄製品の出土も少ないため、未解明の部分も多い。

同展では出土品の7割を占める鋳型や、その材料となる粘土や土など資料約30点を展示。弥勒(みろく)の「勒」の字が刻まれた鋳型や、「獣脚」と呼ばれる香炉や鍋の脚を作る鋳型の一部から、鉄製品が寺社仏閣に提供されていたことをうかがわせる。

また幕末の古河城で刀鍛冶が鍛えた刀2振りも合わせて展示。古代から近世に至るまで、地域が鉄と関わってきた一端を示した。

同館の谷中渓学芸員(28)は「古河は古くから鉄にゆかりの深い地域。謎も多い川戸台遺跡の展示品から、古代の鉄づくりを想像してもらえれば」と話した。

開館時間は午前9時~午後5時(入場は同4時半まで)。入館料は一般400円、小中高生100円。休館日は25、28日。(溝口正則)

茨城新聞社