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堀内医師「イグ・ノーベル賞」受賞会見

9/20(木) 6:01配信

長野日報

 座った姿勢での大腸内視鏡検査を自らの体で研究し、独創的でユーモラスな研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」を受賞した昭和伊南総合病院(駒ケ根市)の消化器病センター長、堀内朗さん(57)=松本市=が19日、同病院で会見を開いた。受賞を「神様のいたずら」とする一方で、内視鏡検査への関心を高めてくれた「神様の贈り物」と表現。今後は大腸がんによる死者ゼロを目指したいと抱負を語った。

 堀内さんは今回の受賞に「とても驚いたが、多くの人に喜んでもらえてうれしい」と感想。座位での検査は結果として実を結ばなかったが「2006年に取り組んだこの研究がうまくいかなかったことで、かえって熱が入った。患者の負担を減らして検査の機会を増やす自分の研究の原点になった」と話した。

 授賞式では「イグ・ノーベル賞は本当に大切なことを多くの人に伝えるために、ユーモアで心を開くきっかけをつくっていると感じた」。当初は真面目なスピーチを用意していたが、「趣旨に合わせて会場を笑わせようと、アドリブで内容を変えた」と振り返った。

 堀内さんは飯島町出身。1999年に同病院に着任した。当時は胃がんが多かったが苦しさを理由に検査を嫌う患者を目の当たりにし、「医療側の配慮が足りなかった」と患者の負担軽減策を模索。細径スコープでの検査などを経て全身麻酔薬の使用や検査時に発見したポリープを同時に除去する方法を導入し、「駒ケ根方式」として知られ全国から患者や視察が集まるようになった。

 「苦痛のない検査とポリープの発見、除去は達成した。現在は検査精度を上げるため、判別が難しい平坦型ポリープを見つけ出す方法を研究している」と堀内さん。「内視鏡検査の敷居を下げることが私の役割。この意義を国内や世界に発信し、ここを日本で初めて大腸がんによる死者がゼロになる地域にしたい」と意欲を示した。

最終更新:9/20(木) 6:01
長野日報