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エストニア視察の日本企業が急増。「とりあえず」視察は社員の福利厚生にしかならない

9/20(木) 12:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

前回、前々回とエストニアの生活面についてレポートしてきたが、今回はエストニアのビジネス的な側面に着目していく。といっても、具体的な注目企業やインキュベーション動向などは調べれば出てくるので、もう少し大きなくくりでの話をしたい。

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先日、アイルランドのカンファレンスに出席した際、知り合いになったイギリス人に、呆れ気味にこう言われた。

「来週日本に出張に行く予定なのでネットワーキングをしようと思って、いろいろな会社に連絡しているんだけど、だいたい対応は2パターン。無視か、一度返信があってそのあと無視かのどちらかだよ」

「すみません」と私が謝るのも変な話なので、「日本は何を話すかじゃなくて、誰が話すかが大事な国だから」と答えた。

知らない人の「面白い話」より知っている人の話

ビジネスにおいて“一見さんお断り”というのは、きっと日本に限った話ではない。どこの国でもブランドのある会社はなかなか会ってくれないし、むしろ日本よりドライな国も多い。けれども、決定的に違うのは会う目的を明確にさせる習慣があるかどうかだと思う。

日本だと顔見知り、もしくは知り合いの紹介だと「とりあえず会いましょう」、そうでなければ基本的に無視というケースが多い。

一方、その他の欧米諸国や中国、インドなどの交渉慣れしている国では、基本的に会う前にアジェンダを要求されるし、ミーティングに入ってもダラダラと無駄話はせず、お互いに何ができるかという話が中心となる。だから我々のように全くヨーロッパで無名の会社でも、アジェンダが合理的であれば会ってもらえる可能性はあるし、実際にそうだった。

おそらくイギリス人の彼も、メールにいろいろと会う目的を書いて送ったのだろう。業界ではそこそこ名の知れた会社で、わざわざイギリスから日本に来てくれるのだから、客観的に見てどの会社もそれなりに会って話す価値はあるはずだ。それでも返信がないというのは「関心がない」「怪しいと思っている」というよりも、「どう対応していいのか分からない」というのが本音の部分だろう。

知らない人の面白い話より、知っている人の面白いかどうか分からない話を選び、着々とビジネスの種を潰しているように感じてならない。それでも経済が十分に回るくらい大きな日本語マーケットができているというのが、日本の強みであり、弱みであるのかもしれない。

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最終更新:9/20(木) 12:11
BUSINESS INSIDER JAPAN

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