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「切り裂きジャック」の被害者は売春婦ではなかった、通説に異議 歴史学者

2018/9/22(土) 10:04配信

The Telegraph

【記者:Helena Horton】
 英国の犯罪史上永遠のミステリーの一つは、連続殺人犯「切り裂きジャック(Jack the Ripper)」の正体がいまだに判明していないことだ。だが、売春婦と考えられている被害者女性らについては、さらに知られていることが少ない。それは、世の中の多くの人が、犯人のジャックの方ばかりに気をとられてきたからだ。

 切り裂きジャックによって1888年に殺害された女性たちの生涯に光を当てるため、歴史家のハリー・ルーベンホールド(Hallie Rubenhold)博士は、公文書をあたった。すると、カフェで働いていた女性や、英皇太子の友人と同居していた女性の存在が浮かび上がってきた。

 博士は、被害者の女性たちの物語を消し去ったとして、当時の警察官や研究者らを「性差別主義者」だと非難する。

 切り裂きジャックの被害者女性らに関する包括的な歴史について執筆しているルーベンホールド博士は、テレグラフの取材に対し、次のように話した。「私たちは切り裂きジャックをもてはやし、ジャックを中心に産業をつくりあげ、そして本人や、130年間にわたって迷宮入りしている殺人事件のミステリーのとりこになってきた」

「しかし、被害者の女性たちのことはまったく考えてこなかった。殺された当時、彼女たちはどのような人々だったのだろうか」

 切り裂きジャックの正体を暴く試みは、これまでにも幾度となく行われてきた。米国の推理作家パトリシア・コ-ンウェル(Patricia Cornwell)氏も、11年の歳月を費やして事件を調査した。

 同氏は、ロンドン警視庁(Metropolitan Police、Scotland Yard)元警視長の協力を得ながら、巨額の私費を投じて英国の画家ウォルター・シッカート(Walter Sickert)の作品32点を購入し、歴史的な犯罪の謎に迫った。

 一連の事件は世界中の人々を魅了し、英ロンドンにある「切り裂きジャック博物館(Jack the Ripper Museum)」を訪れる人も後を絶たない。

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最終更新:2018/9/22(土) 10:04
The Telegraph

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