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機関銃と機関砲はなにが違うの? 射撃の様子を口径順に並べてみた

9/25(火) 17:10配信

乗りものニュース

口径≒弾薬の大きさ≒威力

乗りものニュース

 結論からいうと、機関銃と機関砲に、明確な違いはありません。

 小学館「日本大百科全書(ニッポニカ)」によれば、そもそも「機関銃」は「マシンガン」ともいい、小銃用の弾薬を使用するおおむね口径(発射口の直径〈内径〉)12mm程度までのもので、引き金を引いているあいだ連続して弾丸を発射し続ける全自動連射(フルオートマチック)銃のことをいいます。対して機関砲とは、「それ(機関銃)より大きな口径の弾薬を使用するものを機関砲とよぶ」と説明されています。使用する弾薬により着弾時にさく裂するか否かという違いは見られるものの、機構としてはほぼ同じものといえます。

【写真】完成度高すぎ! 12.7mm重機関銃 M2

 実際のところはどうでしょうか。自衛隊の装備を眺めてみると、やはり明確な定義はないものの、口径20mmがその境界になるようです。つまり20mm以上が機関砲で、それ未満が機関銃というわけです。

 2018年の「総火演(富士総合火力演習)」における陸上自衛隊の装備では、まず機関銃として「5.56mm機関銃(MINIMI)」が見られました。さらに、水陸両用車(AAV)や96式装輪装甲車(WAPC)などに搭載されている12.7mm重機関銃 M2も挙げられます。これらが射出するのは、基本的に金属の塊である弾丸なので、当たりさえしなければどうということのないものです。ちなみに、「89式5.56mm小銃」も広義では機関銃に含まれる場合がありますが、こちらは自動小銃に分類されます。

 航空軍事評論家の関 賢太郎さんは「陸上自衛隊の12.7mm重機関銃 M2は、第二次世界大戦前から使用されていたものです。人類が滅ぶ、あるいは武器を捨てるその日まで使われるかもしれません」と話します。

「砲」になるとどうなる?

 一方の機関砲は、AH-1S「コブラ」対戦車ヘリコプターの20mm、87式偵察警戒車の25mm、今回の総火演には参加しませんでしたがAH-64D「アパッチ・ロングボウ」戦闘ヘリコプターのM230 30mm、そして89式装甲戦闘車や「ガンタンク」こと87式自走高射機関砲の35mmといった順で強力になっていきます。87式自走高射機関砲の35mm砲ともなるともはや大砲のような破壊力で、しかも着弾時にさく裂するので、直撃しなくとも被害は甚大になります。

「機関砲はさく裂弾(榴弾)、焼夷弾、対装甲用のHEAT弾、ないしこれらの効果を複数同時に発揮するものなど内部に炸薬を持った、いわば小さな爆弾を射撃することができ、単純な衝突エネルギーで対象を破壊する徹甲弾も存在しますが、総じて機関銃弾よりも高威力であることが特徴です」(航空軍事評論家 関 賢太郎さん)

 なお機関砲などの射撃時に時折光線が見えますが、これは「曳光弾(トレーサー)」といい、弾が飛ぶ軌跡が見えるよう数発に1発混ぜられているものです。曳光弾と曳光弾のあいだの見えない部分にも弾は飛んでいます。ただし、総火演における89式装甲戦闘車は曳光弾しか射撃しておらず、また、AH-64Dの機関砲には曳光弾が無いので見えていません。

乗りものニュース編集部

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