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父親の頭部だけ冷凍保存された息子が訴訟をおこす

9/26(水) 10:21配信

ギズモード・ジャパン

お願いしてたことと違う...

全身を冷凍して保存してもらうという父親の遺志、すなわち契約を尊重しなかったとして、ある男性が人体冷凍保存の財団を訴えています。申し立てによると、財団は父親の全身ではなく頭部を切断して保存、息子には火葬した胴体を送ったとのこと。

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渦中の財団はアルコー延命財団、その分野のパイオニアで最大手です。 アリゾナ州を拠点とする同財団は、未来で蘇生するつもりで、亡くなったばかりの人を冷凍保存します。人体冷凍術のコミュニティに長く携わっていた科学者のLaurence Pilgeramさんは、アルコーの135人目の患者で、前述の訴訟の争点となっています。

Pilgeram博士の息子Kurt Pilgeramがアルコーに対して提出した訴状には、 「アルコーは彼の父親の遺体を火葬して、予告なしにそれを彼の自宅に送りつけて、 故意にKurtに激しい精神的苦痛をもたらした。そのうえ、アルコーは父親の全身が保存されると約束したのに頭部を切り落としたことにより、Kurtに対して詐欺を働いた」とのこと。 申し立ては、Pilgeram博士が1990年10月にアルコーと契約を結び、1991年の1月に団体に承認されたと述べています。当時、博士は67歳でした。契約書の「全身の機能停止」欄にチェックを入れたとされています。

Pilgeram博士は、2015年4月に倒れた際に頭をぶつけて90歳で亡くなりました。申し立てによれば、Kurtはその週末、アルコーに連絡を取ろうとしたものの(父親は金曜日に死亡)、だれも彼からの電話に応じなかったとか。月曜に同社のシニア・コンサルタントに連絡が取れた際、アルコーの社員には父親が全身の保存を望んでいたと伝え、その社員は従うと約束した、契約上の合意だと主張しています。そのおよそ2週間後、アルコーから何の連絡もないまま、Kurtは父親の火葬された遺体の積荷を受け取りました。しかし彼の父親の頭部は、アリゾナにあるアルコーの施設に保管されたままなのです。

Pilgeram博士の全身が冷凍されなかった理由として、アルコーは「医学的に保存が不可能だったから」と述べているとか。アルコーの広報は米Gizmodoにメールで 「現時点でアルコーは本件について具体的にコメントできませんが、これまでどおり法制度による自然な成り行きをたどると確信しています」と答えました。

アルコーのサービスは、人の遺体の取り扱いとしては今もなおニッチな選択肢となっています。2015年時点で、同財団で冷凍保存を選んだ人として、Pilgeram博士は135人目でしかなかったのです。

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