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「ロシアの新型盗聴器」? 国際会議の舞台裏で“暗躍”するアイツ

9/26(水) 16:42配信

FNN PRIME

ロシアが誇る国際会議に“スパイ”?

ロシア主催の国際会議「東方経済フォーラム」が今月11日から3日間、極東・ウラジオストクで開かれた。プーチン大統領はもとより、安倍首相や中国の習近平・国家主席ら周辺国首脳に加え、政府関係者やビジネスマン計約6000人が参加。プーチン大統領が安倍首相に「前提条件なしで年内に平和条約を締結しよう」と提案したこともあり、日本でも連日報じられた。
その舞台裏で“暗躍“する存在があった。神経剤を持ったスパイではない。無数のゴキブリだ。

プレスセンターの話題をさらった“あの生き物”

「アレはロシアの新型盗聴器」

ゴキブリが主に活動していたのは会場の敷地内にある宿舎。
私の部屋にも現れた。9日のチェックイン時、死がい7匹を確認して以降、天井や壁を動き回るゴキブリを連日発見。体長5ミリから2センチ程度で、洗面台の前で歯磨き中、鏡を横切ることもあった。

14日のチェックアウトまでに自室で確認したゴキブリは30匹に上る。目撃・捕獲情報が宿泊者間で飛び交い、プレスセンターでは毎朝ゴキブリの話で持ちきり。「怖くてなかなか寝つけなかった」と嘆く日本人記者もいれば、「アレはロシアの新型盗聴器だ」と冗談を飛ばすロシア人プロデューサーもいた。

フォーラムは毎年この時期に開かれていて今年で4回目。海で隔てられた島の大学構内が会場だ。学生寮が14棟、2人用の部屋が計5500室あり、参加者やスタッフの宿泊先に充てている。イベントを運営する国策会社ロスコングレスによると、「これだけの人数をウラジオストクで受け入れられるのは、この大学だけ」というのが選定の理由だ。

2年連続の泣き寝入り

宿泊料は予約方法で異なるが、私は1カ月の家賃約5500円の部屋を、1泊約2万円(シングルユース)で泊まった。ゴキブリについて施設スタッフに問うと「クレームはたくさん寄せられ、部屋を変えてほしいと言われるが、空いている部屋はない」。
ロスコングレスも対策が不十分なことは認めるが、改善する意志は示さない。実は、私はこのフォーラムを去年も取材している。前回は備えつけの冷蔵庫を開けたら、ゴキブリの群れが飛び出した。泊まるところがほかにない以上、2年連続の泣き寝入りしかなかった。

投資話の前に環境改善を

最終日の13日、ロシアのトルトネフ副首相がフォーラムを総括する会見を開いた。約4兆円分の契約合意があったと成果を強調するとともに「日本の投資額が中国に比べ、あまりに少ない」と不満を口にした。ただ、ロシア人でもフォーラムに対し「ゴキブリが本当に気持ち悪い。 2度と来たくない」と悪態をつく。まずはこの劣悪な環境を改めることが、投資を呼び込む有効な策の一つであると気づいてほしいのは、私だけだろうか。

(FNNモスクワ支局 喜多真哉)

最終更新:9/26(水) 16:42
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