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マスク氏がSECとの和解拒否、退任観測でテスラ株急落

9/29(土) 2:17配信

ロイター

[28日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー、テスラ<TSLA.O>のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、証券詐欺罪で同氏を提訴した米証券取引委員会(SEC)との和解を土壇場で拒否した。和解の条件だった罰金の支払や2年間の経営職放棄を断ったという。複数のメディアが28日報じた。

市場では、提訴によりマスク氏が退任を余儀なくされるとの見方から同社株への売りが膨らんだ。株価は一時13%急落し、268.10ドルまで値下がりした。

こうした中、関係筋によると、マスク氏は法廷闘争に向け、レイサム&ワトキンスのクリス・クラーク氏やブラウン・ラドニックのスティーブン・ベスト氏と契約を結んだ。

テスラからのコメントは得られていない。米証券取引委員会(SEC)はコメントを差し控えた。

ある関係筋は、SECの提訴や潜在的な和解が、その後の司法省の対応に発展する可能性は排除できないと語った。司法省はコメントを拒否した。

CNBCは、和解によりテスラが2人の独立取締役の任命を求められる可能性もあるとしたほか、マスク氏は和解に合意すれば自分自身に正直でなく、和解に合意したとの事実、およびこれに伴う汚点を抱えて生きていくことはできないとの考えから、和解を拒否したと報じた。

SECは27日、マスク氏を証券詐欺罪で提訴し、同氏がテスラの経営に関与しないよう要求。ニューヨーク州のマンハッタン連邦地裁に提出された訴状によると、SECはマスク氏が8月7日、ツイッターに投稿した「1株当たり420ドルでテスラの株式を非公開化することを検討中。資金は確保した」との発言について、マスク氏は投資家に誤解を与えると認識しており、もしくは認識していなかったのは不注意に当たると指摘。「投資家の支持が確認された」などその後の投稿も問題だとし、マスク氏が公開企業の幹部や取締役に就くことを禁止するよう要求した。

テスラの顔であり、指導者でもあるマスク氏を失えば、テスラにとって大きな痛手となる。

CFRAのアナリストは「マスク氏が和解の提案を拒んだのは大きな間違い。SECに対抗するなら、マスク氏とテスラの将来は完全に見通しが立たなくなってしまう」と指摘した。

またバークレイズのアナリストは「今回の民事提訴により、マスク氏は(一時的であれ永続的であれ)テスラを離れる可能性がある。そうなれば、株価に織り込まれているマスク氏のプレミアムははく落することになる」と述べた。

マスク氏は前日、「SECの不当な行為に深く悲しみ、失望した」との声明を発表。「私は常に、真実と透明性、投資家の利益を最優先してきた。私の人生において誠実さが最も重要な価値であり、これに決して反していないことを事実が証明するだろう」と主張した。

テスラが債務不履行(デフォルト)に陥った際の損失補填の保険料にあたる保証料率(プレミアム)はこの日、過去最高に上昇。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で保証料<TSLA5YUSAX=MG>は社債100万ドル当たり約29万5000ドル。

最終更新:10/14(日) 7:49
ロイター