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<沖縄知事選終盤情勢>大接戦続く デニー候補演説に創価学会員の姿

9/29(土) 18:54配信

アジアプレス・ネットワーク

◆争点はやはり基地問題

翁長雄志前知事の急逝に伴う沖縄県知事選が30日、投開票される。安倍政権が全面的に支援する前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=と翁長氏の後継で、保守・革新を超えた「オール沖縄」が支援する自由党前衆議院議員の玉城デニー氏(58)が激しく競り合う事実上の一騎打ち。大型で非常に強い台風24号が接近するなか、最終日の街頭宣伝が中止になるなど、異例の最終盤となった。(新聞うずみ火 栗原佳子)

◆小泉進次郎氏は演説してすぐとんぼ返り

27日午後、那覇市金城のゆいレール「小禄駅」前。台風の影響で時折強風が吹くなか、佐喜真氏の街頭演説が行われた。目の前は大型商業施設。買い物客らが大勢見つめるなか、佐喜真氏は「私は県民の暮らしが最優先。県民所得を300万円まで引き上げるための努力を行っていきたい」などと訴えた。続いてマイクを握ったのは自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長。佐喜真候補の言葉を引き取り「沖縄の県民所得は全国平均より107万円低い。暮らしをよくする、107万円の壁を越えるという県を作っていくのが佐喜真さんなんじゃないでしょうか」とアピールした。

この日、選挙戦は最終盤の「三日攻防」に突入した。最後の3日間で勝敗が決まるという沖縄独特の用語で「三日戦争」ともいう。そこに駆け付けたのが小泉氏。告示後、沖縄入りするのはこれで3回目になる。しかも、この演説だけのために沖縄に入り、再び空港に戻るという異例のテコ入れぶりだ。

◆玉城デニー候補演説に翻る創価学会の「三色旗」

一方の玉城氏。27日は出身地のうるま市や沖縄市、28日は大票田の那覇を重点に回り、スポット演説を重ねた。台風の接近に伴い予定が大幅に変更されるなか、夕方には小禄駅前へ。実質的にラストの「打ち上げ」となった街頭演説会で、後援会「ひやみかちうまんちゅの会」の呉屋守将会長、謝花喜一郎副知事、翁長氏の次男で那覇市議の雄治氏らが次々とマイクを握った。

選挙戦で「政府に頼らない、自立した、誰一人取り残さない、ちむぐくる(真心)の沖縄を作ろう」と訴えてきた玉城氏。辺野古新基地建設にも触れ、「平和だからこそ経済が発展する。経済の循環があるからこそ、新しい基地は必要ない。新基地建設は身体を張っても止める。普天間はどうするのか。戦争で奪われた土地は県民に返すのが道理だ」などと強調した。

選対事務所近くで行われた玉城氏の最後の演説には青、黄、赤の創価学会の三色旗が3本翻っていた。1人は浦添市の創価学会員、野原善正氏(58)。「辺野古新基地建設に反対。公明党の沖縄県連は辺野古の新基地建設に反対しているのに、辺野古推進の佐喜真氏を推薦している。筋が通らず、納得できない」。
告示日の夜、那覇で開かれた玉城陣営の出陣式に1人、三色旗を持って参加、その後も玉城氏の集会に足しげく通ってきた。

同じ思いを持つ創価学会員の目に留まってほしという願いからだ。創価学会は佐喜真氏支援のため数千人規模で沖縄入りし、全国からの電話作戦なども展開しているとされる。板挟みになって苦しむ沖縄の学会員は少なくないという。

「共感する人が増えている」と野原さん。「最後」の夜、三色旗は3本になった。

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