ここから本文です

中国の鉄道で他人の指定席を占拠する行為、依然として多く 対策は?

9/30(日) 15:05配信

東方新報

【東方新報】中国の鉄道で、指定座席に座らぬ無法な風潮が止まらない。

 先ごろ、社会の注目を浴びた高速鉄道で発生した「覇座(Bazuo、訳:指定席に座らず好きな席に勝手に座る行為)」により、男の乗客が処罰を受けたことは記憶に新しいところだ。

 ■事件:「覇座」女乗客が処罰を受ける

 インターネット情報によると、永州(Yongzhou)から深セン北(Shenzhenbei)に至る高速鉄道G6078列車の中で19日、女性が窓側の他人の座席に勝手に座り、乗務員の移動指示に頑として従わない。この状況の動画がインターネットに流れ、ネット上で批判と追及の声が多く上がった。

 衡陽鉄路公安処と中国鉄路広州局集団は、この乗客に対し公共交通機関の秩序を乱したことにより、行政処罰として罰金200元(約3200円)を科すとした。このほか、鉄道旅客輸送の規定に基づき、鉄道信用システムの中にこの日の不法行為を記録し、公示日から起算し180日間、乗車券の購入を制限するとしている。

 ■ネットに「覇座おばさん」再び登場

 高速鉄道の「覇座」事件が注目を浴びている最中に、また別のネットユーザーからの情報が飛び込んできた。今度は普通列車の2等席だ。高齢女性が他人の席に座り、乗務員の説得や指示に従おうとしない、という。

 アップロードされた動画を見ると、赤い服を着た女が窓側の席に座り、腕に「列車長」の腕章を付けた乗務員がしきりに席を替わるよう説得している。

「切符をちゃんと買っている方に、どうして席をお譲りにならないのですか?」と言うと、女は「若い人は30分くらい立っていたって大丈夫」「若い人は鍛えなきゃ」。列車長が何回も説得しても席を替わろうとせず、あげくには「腰は痛いし足も痛いから動きたくない」と言う。動画の最後で、女は被害者の男性に「この席を買ったあんたの運が悪かったのさ」。

 ■鉄道警察はどうして現場で強制措置をとれないのか?

 列車長の説得に乗客が応じない場合、列車内にいる警察官が強制措置を取ることができないのだろうか?

 広州鉄路局の担当者は、「現在、長距離列車だけに鉄道警察官が乗車しており、短距離列車には乗っていない。仮に、警察官がいたとしても、良い方法はない。強制的に乗客を移動させる過程で、乗客が激しく抵抗した場合、列車内の空間は狭く、ほかの乗客を傷つける危険性もある」という。

 鉄道警察官として長い経験のある趙さんは、車内の強制措置について感慨深い。「自分の20年余りの鉄道警察官の仕事の中で、人の席に勝手に座る行為は少なくなかった。大多数は、指摘し説得をすれば協力してくれる。言うことを聞かない人は少数だが、体に触れることはない。相手が地面に横たわって、『病気だ』と言われれば、こちらは手を出せない。できることは、席を取られた乗客のために座席を確保することぐらいだ」という。

 ■180日間の乗車制限の処罰は軽すぎる?

 一部のネットユーザーは、「覇座」の行為が後を絶たない原因は、処罰の程度が軽すぎ、懲戒・警告の効果が出ていないからだと考える。

 北京工業大学(Beijing University of Technology)都市交通学院の陳艶艶(Chen Yanyan)院長は、「覇座行為をする者に対し懲罰を与える際、同時に間違いを自ら正す機会も与えなければならない。200元の罰金と180日間の乗車制限で再び同じ間違いを犯さなくなれば、教育と戒めの作用を果たすことができたことになる」と言う。

「ただ、戒めを強めれば問題が無くなるか、と言うと、それも非現実的であり得ない。切符を買うということは、それぞれが法的権利を有するということだ。まず他人の権利を尊重する意識が求められる」と語った。(c)東方新報/AFPBB News

※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。

最終更新:10/2(火) 9:20
東方新報

Yahoo!ニュースからのお知らせ