ここから本文です

日本と韓国のハーフ。国籍も居場所も「わからない」でいい。19歳の人気アーティスト、ちゃんみな

10/1(月) 21:07配信

BuzzFeed Japan

痛快な言葉を刻む、ちゃんみな。高校生ラップ選手権で頭角を表した彼女は、17歳でメジャーデビューをはたした。キレのあるダンスと、力強い言葉を放つ姿についた通り名は「練馬のビヨンセ」。今でこそパワフルに活動するものの、ラップを初めたきっかけは「いじめ」だった。日本人と韓国人の間に生まれたハーフとして「異端者」とされていたのだ。ラップに出会い、自分を獲得したものの、突如としてステージに立たされることとなった女子高校生は、何を見てきたのか? デビューから2年、2018年9月よりワーナーミュジックに移籍し、海外活動を視野にいれるため、改めて活動をスタートした。注目を集めるようになってから「死にたい」と思った日もあったという。「練馬のビヨンセ、びくともしねぇよ」と歌っていたのに――。【BuzzFeed Japan / 嘉島唯】

キレのあるダンスを披露する新曲【動画】

17歳。注目される「功罪」を味わって

――「練馬のビヨンセ」と呼ばれてから、2年くらい経ち、デビューもして。何か変わったことってありましたか?

いや……なんかその…。本当に勝手に言われたんですよ、「練馬のビヨンセ」って(笑)。ビヨンセのカバーして欲しいって言われたりもするんですけれど、その度に「え? 私、ビヨンセあんま知らないんだけどな」ってちょいちょい困りつつ……。でも、光栄ですよね。

最近は、歩いてたら「あ、ビヨンセだ」って言われますし。

――「練馬」が省かれている。

さすがに恐縮って思いました(笑)。

――突然、脚光をあびて、ストレスで痩せてしまったと。

メンタルはもともと強い方だと思ってますが、Twitterとかで誹謗中傷がすごい増えたりもした。アンチっていうのかな。「死ね」とか「ブス」とか、そういう暴言は受け流せるんですけど、間違った情報が流れるのがストレスでした。

――どんなことを言われるんですか?

「ちゃんみなはアル中」とか「クスリやってそう」とか。

――偏見ですね。

無視してると「図星だろ?」って言われるんですよね。返したくなるじゃないですか。でも、我慢する。本当は言えるのに。全部、論破できる内容なのに。

今までは、言いたいことははっきり全部言うタイプだったのに、仕事もあって、関わる人も多いから、簡単に言い返さないです。責任があるから。それが、ストレスになってた時期はありました。もう慣れましたけどね。

でも……今だから言いますけど、当時は「死にたいな」とは思いましたね。

――どうやって変わっていったんですか? 「今はもう大丈夫」って。

結局、「ああ、生きててよかった!」って思うことの方が多かったって気がついたんです。私がずっと尊敬してきたアーティストさんから「ちゃんみなの曲、よく聴いてるよ」って言ってもらったり。ライブで私の曲を一緒に口ずさんでる子を見た時。曲ができた時。ダンスを超ストイックに練習した後にアクエリアス飲んだ時とか……快感っていうか、「生きててよかった」って思う。

「死にたい」って思ったのは、たった1回だけど、「生きててよかった」って思うのは、数えきれないぐらい多いから。

……でも、昔一度だけ、中学生の時に病み期がありましたね。包丁を喉元に持っていくぐらいに。

その時は、自分が決定的に誰かを傷つけたときなんですけれど。自暴自棄と言うか「私がいなくなればいい」と思ってましたね。その時の日記があるんですけど「いなくなりたい」とか「いつになったら、ここから抜け出せるんだろう」とか、めちゃめちゃ書いてるんですよ。今でもたまに読み返します。

――ラップに目覚めたのは、いじめられた経験が元になっていると聞いていたので、その時に死にたくなったのかと思ったんですけれど、そうではないんですね。

「人から何かされる」のは、自分の受け止め方次第で変わるじゃないですか。でも、「人に何かをしちゃった」っていうのは、変えられない事実だから。落ち込みましたね。

――それがきっかけで音楽に没頭しようと思ったんですか?

もともと、高校生のうちにメジャーデビューする気でいたので、腹を決めたって感じですね。なんか、結局そのときつるんでいた間柄では「地元の地位」がすごく大事だった。地位なんて、何も生み出さない。でも、そのために私は人を傷つけて、怒って、「何やってんだろう?」って思ったんです。

――「ムラ」とか「群れ」みたいな。

そう。

――それって大人の世界でも結構ありますよね?

ありますね。多分私、ヒップホップの「群れ」の中にいないと思います。ラッパーの人って割とみんな仲いいじゃないですか。私、今はそういう関わりがあまりないんです。孤立してるわけじゃないけど。

――なぜですか?

日本語ラップの世界に飛び込んだ時に、誰かに影響を受けて「自分が進みたい道を見失うのは嫌だ」と思ったんです。だから、一定の距離をもって接する(笑)。自分を見失わない程度の距離を持つ。最初からそういうスタンスでした。

1/3ページ

最終更新:10/1(月) 21:29
BuzzFeed Japan

Yahoo!ニュースからのお知らせ