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元受刑者がカフェをオープン 交流で自分見つめ直す(東京)

10/4(木) 9:44配信

福祉新聞

 刑務所から出所した人が運営する喫茶店「マリア・カフェ」(東京都墨田区)が9月1日、オープンした。誰でも気軽に入れる店を目指す。地域住民と交流できる場を設けることで元受刑者の孤立を防ぎ、犯罪から遠ざかれるようにする。人とのかかわりによって自分を見つめ直すことを何よりも重視している。

 カフェは都営新宿線森下駅から徒歩10分ほどの倉庫を改装したもの。寄付を募り、元受刑者が天井をペンキで塗るなど手づくり感があふれる。コーヒーはアイスが200円、ホットが100円。平日の午前10時から午後6時まで計10人が交代で切り盛りする。

 運営するのはNPO法人マザーハウス(東京都)。五十嵐弘志理事長(54)は前科3犯、20年近く刑務所で過ごした。獄中で聖書に出会って改心し、2011年12月に出所、14年5月にマザーハウスを立ち上げた。

 現在、服役中の受刑者と文通(約700人)し、出所後の生活保護申請や住まい探しなどを支える。支援を継続中の元受刑者は50人。その中で、障害を抱えるなど福祉が必要な元受刑者が生活保護などからはじかれると怒りをあらわにする。

 「国は再犯防止に取り組んでいるというが、それならば元受刑者の声をもっと聞いてほしい」ーー。そのためには、元受刑者がもっと話し合う場、人と出会う場をつくることが先決だと考えた。

 五十嵐さんの口癖は「人生は出会いで決まる」だ。自著『人生を変える出会いの力』(ドン・ボスコ社)や犯罪防止に貢献した人を表彰する「作田明賞」の受賞スピーチ(17年8月)でもこのフレーズを繰り返した。

 9月12日夜、カフェで開いたミーティングのテーマは「回復とは何か」。薬物事件で2度服役した男性(40)は、幼児を連れた女性がカフェに入ってきたとき、自分が店員として何を話したらいいか戸惑ったことを報告した。

 これに対し、五十嵐さんは「回復とは自分と出会うことだ」とし、社会で出会った人を通して自分を知ることの大切さを語った。

最終更新:10/4(木) 9:44
福祉新聞

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