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【特集】煙は迷惑か!?兵庫・三田市の“野焼き論争”

10/4(木) 14:55配信

MBSニュース

昔からこの季節になると、刈った稲などを田畑で燃やす「野焼き」が各地で行われてきました。しかし、兵庫県三田市では「煙が洗濯物につく」などの苦情が住民から殺到し、農家は困惑しています。「野焼き」の是非をめぐる論争に果たして結論はあるのでしょうか。

「煙たい」「洗濯物に臭いがつく」苦情激増

稲刈りシーズン真っただ中の兵庫県三田市では、あちらこちらでせっせと米の収穫作業が行われています。また、それと同時に行われているのが、刈り取った稲や周辺に生える雑草などを燃やす「野焼き」です。辺りからはモクモクと煙が立ち上っていますが、いま、この野焼きをめぐって大論争が起きています。

「煙たいし前見えなかったしね。嫌ですよね、やっぱり」(住民)
「煙より臭いが来ますね。洗濯物に臭いがつく」

稲刈りや田植えが盛んに行われる時期には決まって野焼きが行われるため、煙たくて窓も開けられなくなるといいます。

「農家の人に燃やし方考えてくれませんかって言ったら、『我々も野焼きする権利があるから』と言われた」(住民)
「焼かなくちゃいけないものなのかということがわからないから。何のために焼いているのか不思議なんですよね」

三田市への苦情がここ数年で激増していて、2年前(2016年:33件)と比べると、9月時点ですでに年間150件を超え(161件)、5倍になっているといいます。また、火事が起きていると勘違いした住民からの消防への通報も多発します。こうした苦情は全国的なもののようで、SNSを見てみても…

「なんとなく煙臭くて喉がイガイガ」(Twitter投稿文)
「朝っぱらから野焼きすんなや~。部屋にも臭い入って来とるし!」
「野焼きの悪臭で、食欲なくなった。吐くわ!」

農家は「処分費用の問題」と「害虫駆除のため」

こうした声に農家はどう思っているのか?話を聞いてみると…

「草刈りますからね、刈ったら燃やさな困るですわね。皆さん野焼きできなくなっているから、本当に困ってますね」(農家の男性)

代々農家を営む男性は「野焼きができなくなったら死活問題だ」と話します。野焼きをしなくなると、刈り取った稲や取り除いた草木を産業廃棄物の処理業者に頼まなければならず、ざっと4万円はかかってしまうといいます。別の農家の女性も野焼きの煙が迷惑になると思う一方、なんとか理解してもらいたいと話します。

「実際問題、草をゴミ袋に入れて全部出すということも普通はできない。燃やしたらいかんってことやけどね、稲刈るようになったら草を燃やさんことには虫が出てきまんねや。こんなことして悪いとは思いつつ…」(農家の女性)

野焼きには、お金の問題だけではなく、稲や土に棲みついた害虫を駆除できるというメリットもあるといいます。そんな一石二鳥の野焼きがいま、苦情が増えていることでやりにくくなっているため、困っているというわけです。

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最終更新:10/4(木) 14:55
MBSニュース

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