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「今日の一杯は特別だった」さよなら吉野家1号店 築地市場で食べた最後の牛丼

10/6(土) 13:14配信

BuzzFeed Japan

東京都の築地市場が10月6日正午、83年にわたる歴史に幕を下ろしました。これに伴って、市場内にある牛丼チェーン店吉野家の築地一号店も最後の営業日を迎えました。「牛丼の聖地」最後の朝を取材しました。【吉川慧 / BuzzFeed Japan】

倒産、BSE問題…危機を乗り越え、牛丼を守った

1899年、中央区日本橋の魚河岸で1件の牛丼屋が生まれました。これが吉野家のはじまりです。関東大震災(1923年9月)で魚河岸が築地に移ると、吉野家も移転しました。

戦時中には東京大空襲(1945年3月)で店を失いますが、すぐに屋台で営業を再開。戦後も築地市場内の一角に店舗を構え、1959年から現在の場所で営業をはじめました。

資金繰りの悪化による倒産やアメリカで発生したBSE(牛海綿状脳症)問題で牛肉の輸入がストップするなど吉野家には何度も危機が訪れました。

それでも築地1号店は、今日まで牛丼を守り続けてきました。

午前4時50分、70人ほどが列

午前4時50分、営業開始まであと10分。日の出前にもかかわらず、この時点で70人ほどが列を成していました。

暗闇のなか、ポツンと光る吉野家の灯り。なんとも言えない、安心感を与えてくれます。

午前5時、店長が最後の挨拶 客からは拍手も

午前5時。店長の原田和樹さんが集まった人々を前に、最後の営業開始を告げます。

「ただいまより営業を開始しますので、よろしくお願いします!」

原田さんの威勢の良い挨拶に、列に並ぶお客さんたちから拍手が送られました。

列に並ぶこと30分、店内に案内されました。

わずか15席しかないコの字型のカウンターは満員。食べ終わったお客さんが席を立つそばから、次のお客さんが席に座ります。

新しいお客さんが席に座ると、店員さんはすかさずお水を提供。注文を取ります。

「頭(アタマ)の大盛、ねぎだくで」

そう伝えると、「アタマの大盛、ねぎだく一丁!」と店員さんの声が店内に響きます。

注文からわずか10秒。目の前には、艷やか玉ねぎが載った牛丼が現れました。

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最終更新:10/6(土) 13:47
BuzzFeed Japan