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膵がん専門に診断・治療、国内初の施設 膵臓・胆道センター設立

10/7(日) 8:40配信

岐阜新聞Web

 岐阜大病院(岐阜市柳戸)で2014年まで30年以上にわたって膵臓(すいぞう)・胆道疾患を研究してきた安田一朗富山大教授(52)らが中心となり、富山大病院(富山市杉谷)に9月、膵がんを専門に診断、治療する国内初の施設「膵臓・胆道センター」(藤井努センター長)を設立した。膵がんは発見が難しく、手術後の死亡率も高い。同病院には飛騨地域から通院する患者もおり、安田教授は広く利用を呼び掛けている。

 同センターによると、膵がんは、膵液を作って食物の消化を助けている膵臓にできるがん。膵臓は外皮が薄いため、他の臓器にがんが転移しやすく、早期発見が求められる。CT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像装置)では早期発見が難しいことから、がん検診の項目に含まれていない。

 発見して手術に至っても、膵液が周囲の臓器を傷つけ、合併症を引き起こしやすい。膵がんと診断された患者のうち5年生存できた人の割合は、男性で約7・9%、女性で約7・5%と、大腸がんの約70%などと比べても低い。

 同センターには、内科、外科、放射線診断・治療、化学療法、病理の専門家計20人が所属し、膵がんの治療と研究に当たっている。内科で診断したがんの程度に合わせて治療法を選択することが狙いで、これまでに患者約30人に対応した。

 安田教授は、膵がんの早期発見に有効な「超音波内視鏡」を用い、腸経由で膵臓の患部を映像化。内視鏡の先端に取り付けた針で組織を採取し、がん細胞の有無と病気の進行度を診断する「針吸引生検」を専門とする。その結果に基づき、消化器外科を専門とする藤井センター長らが膵液が漏れにくい方法で外科手術を行う。手術を行うリスクが高い場合には、放射線治療や化学療法でがんの縮小を図る。

 今月3日に富山大病院で開いた設立報告の会見で、藤井センター長は「膵臓・胆道疾患のスペシャリスト同士がこれまでより強く連携し、他のどの病院よりも濃厚かつ先進的な治療ができる」と強調。安田教授は超音波内視鏡による組織の採取を公開した。

岐阜新聞社

最終更新:10/7(日) 8:40
岐阜新聞Web

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