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米中関係悪化に拍車=ポンペオ長官を「冷遇」

10/9(火) 15:11配信

時事通信

 【北京時事】北朝鮮問題を話し合うため8日北京入りしたポンペオ米国務長官を待っていたのは、中国側の「冷遇」だった。

中国外相、米長官に直接批判=習氏会わず、貿易・台湾で対立鮮明

 悪化した米中関係を反映し、習近平国家主席はポンペオ氏との会談を見送った。王毅国務委員兼外相や外交統括役の楊潔※(※竹カンムリに褫のツクリ)・共産党政治局員はポンペオ氏との会談で対米批判を展開し、ポンペオ氏も中国とは「根本的な不一致」があると応戦。異例の険悪なやりとりが行われ、関係悪化に拍車が掛かった。

 習氏はこれまで、訪中した米国務長官との会談に応じてきた。昨年9月に訪中したティラーソン前長官に、習氏は「中米関係は安定的に発展している」と語り、笑顔で握手。ポンペオ氏が今年6月に初訪中した際は、「米国が台湾や経済・貿易摩擦などの敏感な問題を慎重かつ適切に処理するよう望む」と要請した。

 ところが米国はその後、知的財産権の侵害を理由に中国製品に巨額の関税を課し、中国も報復関税で応酬する「貿易戦争」に突入。習氏のメンツがつぶされた形となった。

 トランプ米政権は最近、中国軍事部門への制裁指定や台湾への戦闘機部品の売却決定などを公表。トランプ大統領は習氏について「もはや友人ではないかもしれない」などと発言し、ペンス副大統領も講演で網羅的な対中批判を展開。中国も逐一反論し、非難合戦の様相を呈している。

 王氏は8日のポンペオ氏との会談で、北朝鮮問題をめぐる米中の協力の条件として、「健全で安定的な両国関係が必要だ」と警告。米政権の対中姿勢を「中米関係の前途に暗い影を落とし、両国民の利益と全く合致しない」と糾弾した。楊氏も「米国が直ちに誤りを正し、中国の利益を損なう行動をやめるよう促す」と迫った。

 米国務省によると、ポンペオ氏は会談で南シナ海問題や中国の人権状況も取り上げ、中国側と平行線をたどったもようだ。9日の共産党機関紙・人民日報は会談を1面に掲載せず、写真もない地味な扱いで伝えた。 

最終更新:10/9(火) 18:18
時事通信