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「わが輩は城主」天空の山城に猫 備中松山城、豪雨後すみつく

10/9(火) 21:07配信

山陽新聞デジタル

 「わが輩は城主である」―。国史跡・備中松山城(高梁市内山下)に7月の西日本豪雨の後、1匹の猫がすみついた。城内で悠然と過ごす姿が観光客の人気を集めており、市観光協会は「城のPR大使として活躍してもらいたい」と期待を込めている。

 本丸の石垣やベンチでゆったりと体を伸ばし、体に触れても怒らずにのどを鳴らして甘える。観光客が向けるカメラにあくびをしながら余裕の表情で納まる。その姿に広島市から訪れた会社員男性(58)は「堂々としたおもてなしで殿様のよう。見ているだけで和む」と目を細めた。

 市観光協会によると、推定3歳の雄。7月下旬に天守から約700メートル離れた駐車場で見つかり、8月に入って観光客と一緒に“登城”した。最初はやせこけていたが、同協会職員に餌をもらい、丸みが戻ってきた。毎日、三の丸から本丸を巡視するように行き来し、夜は城内のどこかで眠っているという。

 標高430メートルに築かれた備中松山城は「天空の山城」として人気を集めている。鎌倉時代のとりでが始まりとされ、現存天守は備中松山藩主水谷勝宗が1683年に建てた。

 豪雨の風評で7月の登城者数は前年の2割に落ち込んだが、猫が来てから8月は5割、9月は7割まで回復。同協会は「明るい話題を運んでくれたよう。SNS(会員制情報サイト)でも紹介されるようになり、人懐こい城主猫として評判になれば」としている。