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ベルマーレ新本拠地  茅ケ崎が誘致へキックオフ

10/9(火) 6:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 サッカーJ1湘南ベルマーレの新本拠地「湘南スタジアム」構想を巡り、茅ケ崎市の経済界などが誘致に向けて動き始めた。茅ケ崎商工会議所は9月、スポーツのほか、コンサートなどの芸術活動にも活用できる複合施設としてのスタジアムの存在意義を考えるシンポジウムを開催。街のブランド力向上への効果などが語られたほか、誘致を目指す団体が署名活動をスタートすることも報告された。

 「誘致するぞーっ、湘南スタジアム」「茅ケ崎、茅ケ崎、茅ケ崎ー」

 市コミュニティホール(市役所分庁舎)に、掛け声が響いた。先月21日夜の「湘南スタジアム茅ケ崎誘致シンポジウム」は、参加した地元経済関係者ら約280人のシュプレヒコールで締めくくられた。

 主催した同商議所の茅ケ崎魅力向上委員会によると、シンポは「スタジアムの最終候補地に残るためには市民の声を盛り上げての誘致活動が必要。夢物語ではないと伝えて、皆の理解と協力を得る」ことが狙いだ。地元の経済人やスポーツ・文化関係者らでつくる「湘南スタジアムを茅ケ崎に誘致する会」(稲岡輝雄代表)が発足し、茅ケ崎市長宛てに誘致を求める請願の署名活動を開始することも明らかになった。

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 ベルマーレの新本拠地建設を巡っては、同商議所を含む湘南地域の経済団体の代表者らで構成する「湘南スタジアム研究会」が会合を重ね、5月に公有地3カ所、民有地1カ所の計4候補地(非公開)をクラブ側に答申した。今回の2部構成のシンポは、その答申を踏まえた企画とみられる。

 第1部では、J1ガンバ大阪前社長の野呂輝久氏が、企業や個人の寄付などで建設された本拠地パナソニックスタジアム吹田の事例を紹介。続く第2部のパネルディスカッションでは、同商議所の亀井信幸会頭が進行役を務め、茅ケ崎でスポーツ・経済・文化芸術に関わるパネリストらがそれぞれの立場から、人が集う場所としてのスタジアムに期待を表した。

 ベルマーレ会長の真壁潔氏もオブザーバーとして参加。現本拠地ShonanBMWスタジアム平塚(平塚市大原)に関する「中規模改修試算が55億円」との数字を引き合いに、「土地代なしなら1万8千席の新築スタジアムが80億から100億円で建つし、『ハコモノ』として活用も考えられる」と、将来も視野に入れてのスタジアム構想を訴えた。

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 一方、現本拠地のある平塚市の経済界などにも新スタジアムを平塚に誘致したいとの希望は根強いとみられている。2010年度以降、同市がShonanBMWスタジアム平塚の観客席増設や照明改修などに、約9億円の公費をかけてきた経緯もある。

 同市の落合克宏市長は3月の市議会で、新スタジアムを平塚に、との声が地元にあることについて「承知している」と言及。「ベルマーレが主体となって整備するのであれば、ShonanBMWスタジアム平塚の活用だけにこだわらず、各方面と話をしながら今後のスタンスをまとめていく」とも述べた。

 日本で初めてクラブ主導で寄付を募り、完成したサッカー専用球場のパナソニックスタジアム吹田の建設費は約140億円。ベルマーレの新スタジアムも多額の建設費が見込まれ、構想の域は出ない。ただ、実現性の高まりとともに自治体間の駆け引きが激しくなる可能性がある。

 同商議所の茅ケ崎魅力向上委員会は、今後について「まずは12月まで署名集めをして、年度内に請願。誘致活動へ、行政を動かしたい」としている。

 誘致する会の連絡先は電話0467(58)1111=茅ケ崎商工会議所内。

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