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セミナーの内容が焦点に 藩校「弘道館」の商標権訴訟

10/10(水) 20:03配信

産経新聞

 商品や店舗の名称やデザインといった商標権をめぐる訴訟が相次ぐ中、武家の学校である藩校の名称使用が争われることになった。佐賀県がセミナーなどで使用する「弘道館」は商標権を侵害するのか。識者はセミナーなどの内容が焦点になるとの見方を示す。

 県が主催するセミナー「弘道館2-藩校しようぜ。-」のホームページによると、セミナーのテーマは「破壊的イノベーション学」や「右脳と感性を磨く術」「想像学」など多岐にわたる。

 有名女性タレントやゲームアプリ開発会社社長らも講師を務め、今年3月には山口祥義知事自身が「会読(かいどく) 鍋島藩の伝説のディスカッション読書会」などと題して講義し、その様子をインターネットで公開した。

 原告の女性が保有する「弘道館」の商標には、商標権の範囲の一つに「セミナーの企画・運営」が指定されており、商標法に詳しい高木正博弁護士によれば、訴訟で主な焦点になるとみられるのはセミナーの内容だという。

 高木弁護士は「セミナーが『弘道館』の歴史などを紹介、説明する内容であれば、商標権の侵害には当たらない可能性が高い」との見方を示すが、「『弘道館』の紹介や説明とは異なるものであれば、商標権侵害に当たる可能性がある」と指摘する。

 原告の女性は「県主催といいながら、実際は知事が個人の宣伝のために『弘道館』の名を悪用している。歴史上の人物をちゃかし、史実と異なる内容の寸劇が上演されたこともあり、許せない」と憤る。

 山口知事は産経新聞のこれまでの取材に、セミナーについて「内容も『弘道館』の歴史などを紹介しているものだ」とし、原告の女性が史実と異なると指摘する寸劇についても「弘道館への関心などを高める内容であり、非常に有意義なものであったと考える」とした。

最終更新:10/10(水) 20:03
産経新聞