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シュレッダー“自壊”で価値上がる? バンクシーとアート資本主義のジレンマ

10/10(水) 7:01配信

AbemaTIMES

 5日、イギリス・ロンドンで行われたオークションで、バンクシーの「赤い風船に手を伸ばす少女」が約1億5000万円で落札された直後、額縁に仕込まれたシュレッダーで細断され話題になっている。

 バンクシーはロンドンを中心に覆面で活動する芸術家で、世界各地に神出鬼没で作品を描くこと、その社会風刺的な作品から「芸術テロリスト」と呼ばれている。2005年にニューヨークの美術館と大英博物館に勝手に自身の作品を展示して注目を浴び、2015年には「dismal(陰鬱な)」と「land」を合わせたテーマパーク「dismaland(陰鬱な国)」を手がけ、事故死したお姫様に群がるパパラッチや難民を乗せたボートを操縦するアトラクションなどをつくった。

 そうした作品の過激さやゲリラ的な手法に注目が集まるが、バンクシーは作品を通じて人々の目を社会問題に向けてきた。海外メディアによるとバンクシーは過去「販売用に作られたもの以外、作品は買わないで」とコメントしており、自身の作品が取引の材料にされることに批判的であることも知られている。それを行動に移したのが2013年、ニューヨークのセントラルパークに突然露店を出し、フェンスにくくりつけて絵画を販売した時。普段は数十万ドル(数千万円)の値が付く作品を、露店では60ドル(約7000円)で販売。絵画は1日で8枚しか売れなかった。

 ニューヨーク・タイムズによると、バンクシーはかつて「ストリートアートはそのままの状態で残したい」との思いも語っている。しかし、その思いとは裏腹にあることが起こる。2014年、パレスチナ自治区ガザでの紛争で、イスラエルの空爆により街が壊滅した翌年、バンクシーはガザ地区に入り現地の瓦礫に多くの作品を残していく。そんな中、爆撃で破壊された家で唯一残った扉に描いた、右手で頭をかかえるギリシャの女神の画は、その後現地に表れた芸術家を称する人物が2万円でドアごと買い取り、持ち去ってしまう。

 作品に込めた意思から離れたところで作品が取引の材料になる――その積み重ねへの批判が、今回作品に仕込んだシュレッダーに表れているのか。バンクシーはInstagramで、ピカソの言葉を引用した「破壊は創造だ」とも綴っている。

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最終更新:10/10(水) 7:01
AbemaTIMES

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