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我慢しても幸せにはなれない。女の子たちよ、母親たちよ、不道徳であれ

10/10(水) 6:02配信

BuzzFeed Japan

子育て中の母親たちの生きづらさを読み解いた『不道徳お母さん講座』が話題になっている。著者の堀越英美さんが大量の文献と奮闘して行き着いた「母性信仰」の源とは。堀越さんに話を聞いた。【BuzzFeed Japan / 小林明子】

【全国のママへ届け】私たちは十分がんばってる!ありのママでいい


シンデレラは、継母と継姉のいじめに耐え続けていたら、魔法をかけてもらって王子様に出会いました。めでたしめでたし。

白雪姫は、嫉妬にかられた魔女に毒リンゴを食べさせられたけど、王子様に助けてもらいました。めでたしめでたし。

そんなの嘘じゃん!

そう。大人になると現実がわかるもの。

「子どものころ、良書だから読みなさいと言われたものは、特に女の子が主人公の場合、耐え忍びながらも明るく健気に頑張るストーリーが多かった。そうやって我慢し続けていると、やがて王子様が現れて、裕福な暮らしができるという」

「でも私は、周りのおばさんたちを見て、そんなの嘘じゃん! と思っていました。みんないろいろ我慢しているけど、幸せそうじゃないし、イライラしている。耐えたからといってハッピーにはなれなさそうだぞ......!?、と幼な心に感じていました」

そう話すのは、ライターの堀越英美さん。穏やかな雰囲気の彼女は小学生の娘2人の母親でもあるが、近著『不道徳お母さん講座』(河出書房新社)では、やさぐれまくっている。

〈女の子はいつか大きくなったら「お母さん」になる。「お母さん」は道徳の守り手として、自我を持たず、自己を犠牲にし、子供に無償の愛を注ぐ存在でなければならない。〉

〈子供時代どころか、二児の母になった今でさえ、「お母さん」から逃げたい気持ちでいっぱいだ。そんな母性は幻想、お母さんだって人間です。〉

女同士で監視し、抑圧し合っている

堀越さんに話を聞いたのは、Twitter上で「ママ閉店」という言葉に賛否が巻き起こっていた直後のことだった。

妻がときどき「ママ閉店」と宣言して家事や育児をしなくなる、という男性の投稿に、「私もママ閉店したい」という共感と「育児放棄ではないか」といった批判の両方の反応があった。

「24時間365日、母親の役割であり続けるよう、誰かから監視されているような奇妙な空気を感じます」

堀越さんも、そんな息苦しさを感じているという。例えば、PTA活動。堀越さんは以前、PTA活動を負担だと感じるとTwitterでつぶやいたら、「子どものための活動なのに文句を言うな」などといった批判にさらされた。

「伝統的な家族観に基づいた『親学』を推進している人たちや、保守系思想の日本会議といったわかりやすい団体ではなく、普通のお母さん同士が監視し合い、抑圧し合っているのです」

「自己主張すると、それは『正しいお母さん』ではない、と叩かれる。“黙っていろ圧力“があると思います」

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最終更新:10/10(水) 6:02
BuzzFeed Japan

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