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普段の僕はどうやってるのか――小澤廉、自身と向き合った「BD~明智探偵事務所」:インタビュー

10/10(水) 9:06配信

MusicVoice

 B2takes!の小澤廉が、祭nine.の寺坂頼我と主演を務めた映画『BD~明智探偵事務所~』が12日に公開される。江戸川乱歩の『少年探偵団』シリーズを原案に実写化。小澤は、事件を追う新米探偵の小林芳雄役を演じる。甘いマスクに明るいキャラクターで女性から高い人気を集める小澤だが、根は男気に溢れ感情を表に出すタイプではないという。いわば「陰」は今回の役どころにも重なる点が多く「普段の僕はどうやっているのか」と内観し、挑んだ。そのような過程で完成した本作。彼にとってどのようなものになったのか。【取材=木村陽仁/撮影=大西 基】

ヘア&メイク/金田紗世子 スタリング/水野遼平
衣装協力:CURLY&Co./417EDIFICE

「小林芳雄」と重なった自身の「陰」

 本作は、乱歩作品の中でもエンターテイメント性の高い「少年探偵団」シリーズを原案に完全実写映画化。怪人二十面相を追う名探偵・明智小五郎(小林茂光)が不在の明智探偵事務所。留守を預かる明智の助手・小林芳雄と、彼を慕う井上一郎、そして事務所に居座る花崎マユミ(前田希美)のもとに舞い込んだ行方不明の娘・桜井沙月(的場華鈴)の捜索依頼。小林は、一度は依頼を断るも哀願され引き受けることに。事件に隠された謎を解く2人の奮闘を描くなかで、友情とは何かを問うている。

 本作には、「B2takes!」のメンバーが総出演しているほか、主題歌には彼らの新曲「Not Alone」が起用。更に、同曲収録のシングル「ブラン・ニュー・アニバーサリー/Not Alone」でメジャーデビューも果たした。しかも同曲は、これまでの楽曲と一線を画すしっとりとした大人なナンバーで、新たな魅力が表れている。そうした点からも、彼らにとってこの映画は、自身たちの歴史に深く刻まれる重要な作品といえるだろう。

 主演を務めた小澤は、撮影に臨むに当たって「江戸川乱歩の『少年探偵団』が原案ということもあり、どんな物語になるのか楽しみでした。台本がとても面白くて。そもそも探偵エンターテインメントをやるのが初めてでしたので凄くワクワクしていました」と楽しみにしていたようだ。その一方で、感情を表に出さない「小林芳雄」という役をどう演じるか、役作りに「不安があった」という。しかし、役と向き合っていくなかである共通点を見出した。

 「実は僕、プライベートでは『陽』より『陰』の方なんです。ですので、普段の僕に近しいものを演じていけば、感情をあまり表に出さない小林という役を演じられるのではないかと思いました。『普段の僕はどうやっているのか』と自分と向き合いやっていきました」

――普段の小澤さんが見られるわけですね。

 「そうですね。あまり表情が変わらないというか、本当のプライベートですね(笑)。今回の取材のような仕事関係の方がいらっしゃる場とか、ファンの皆さんがいる場ですと、『表の小澤廉』になりますが、家に帰ったり、気を許した仲間たちといる時は『えーそうなんだ、まじで…』みたいに抑揚のない単調な言い方をするので…。あまり感情を表に出さないですね」

 小澤は、自身を「根はすごい『男』、男100%みたいな性格です」とも語った。多くを語らずどっしりと構え背中で物言う“男気に溢れた”一面を「陰」と表現しているのであろう。そんな小澤がいう「陰」の部分は学生時代から強かった。しかし、あることをきっかけで変化していく。それは何か。

 「表だって何かをするというのが苦手なタイプでした。仲が良い男友達とずっと過ごしていると気を使わないから、やっぱり感情というのもあまり動かさずに会話をすることが多くて。それでも変わるきっかけがありました。高校時代に、創作舞踊(モダンダンス)というダンス部に入るんです。舞台に立つ、人に見られるという活動でしたので、そこから感情が動き出したといいますか。高校時代にこの業界に入って役立つことをやっていた感じです」

――人前で表現することの原体験だった?

 「そうですね。まず羞恥心を無くすことから始めました。『姫!』『王子!』のような感じで、叫びながらポージングを取って表情を作りながら言う練習をやらされて…(笑)。そこで一皮が剥けたというのがありました」

 一皮が剥け、今ではボーカルグループのメンバーとして、俳優として、高い人気を集める。そんな彼が自身と重なる点があったという「小林芳雄」という役をどのように演じたのか。撮影を振り返ってもらった。

――普段の自分を出すことを意識したということですが、今回の役どころは、感情を表に出ない分、物凄い量の感情を内に秘めていると思います。そういう表に出ない感情をどう表現しようとしたのでしょうか。

 「まさにそこなんです。見ている方に伝わるかはわかりませんが、セリフに少し感情を入れていたり、目線のやり方や『間』の取り方など、そういうことを細くやっていました。明るいキャラの場合は『バーンッ!』と動作や顔に表情が出せるので、あまり細かい計算ではやりませんが、今回の役についてはそういう表に出せないところをどうやるかが重要でした。実は台本とずっとにらめっこしていて、『こう思っているから、このぐらいの間なのかな…いや、分からん…』ということを、ずっとひとりで頭の中で自問自答していて。それで色々と試してみました。先ほどのように間の取り方をゆっくりにしてみたり、その『間』と『間』のあいだに色々と表現してみたりとか。表情を隠しているつもりでも、顔に出しちゃっている部分もきっとあると思うので、そういう所も見つけてもらえたらいいなと思います」

――監督からのアドバイスで印象に残っているものは?

 「名倉監督からは、『とにかく自然な演技を、普段の小澤くんでそのまま演じてくれ』と言われました。ですので、ふざけたいなと思っても『ちょっと我慢してくれ』と言われて…でも僕の意をくんでくれて、ちょっとしたおふざけを入れることができたんですけど、この前聞いたら『あそこ、カットになったよ』と言われて『あ…やっぱりそうなったか』と(笑)。名倉監督はこの作品の事を第一に考えている。その監督を僕は信用していますから『お任せします』という感じです」

――『間』は自分だけでなくて、相手との『間』もあると思いますが、その辺はどういうやり取りを。

 「その『間』も含めて感情で動いてくという感じです。相手から感情が来ていないのに、セリフを言ったらウソになってしまうから。感情が来るまでは言わなかったり。そういうのを大事にしていました」

――メンバーも今回総出演されていますが、掛け合いのシーンはどうでしたか?

 「普段から仲良いメンバーと一緒にやっていたので、普段の会話を思い出しながらやっていました。自然な感じが出ていたと思います。小林というフィルターをかけつつも。でも、なかには演技が未経験のメンバーもいたので、場面によっては感情をもらえたり、もらえなかったりしたこともあったんです。でもそこは、こちら側が感情を作ってセリフを言うこともしていました。

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最終更新:10/10(水) 9:06
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