ここから本文です

生活保護受給者が睡眠薬を売買…西成・あいりん地区で今なお残る「闇市」は必要悪か

10/10(水) 18:01配信

AbemaTIMES

 世界中から多くの観光客が訪れる大阪・新世界からもほど近い、西成の「あいりん地区」。1泊1000円前後の簡易宿泊所が建ち並び、日雇い労働者たちが仕事を求めて集まる“日本最大のドヤ街“だ。

 かつてのあいりん地区といえば、かつて違法な屋台が並びドラッグなどの売買も横行、歩道には不法投棄されたゴミが溢れる危険な場所だった。そんな状況を何とかしたいと大阪市は2012年に「西成特区構想」を打ち出す。2015年には警察による一斉摘発も行われ、犯罪の温床と言われた「闇市」も姿を消していた。それから3年、星野リゾートもアミューズメント施設を備えたホテルを開業する予定となった今でも、あいりん地区には闇市が残っていた。

 50円の自販機や1玉25銭のパチンコ店など、物価の安さでも知られるあいりん地区だが、早朝5時、路上生活者や生活保護受給者たちが出店する闇市の一角を覗いてみると、消費期限が半日近く過ぎたコンビニのおにぎりやサンドイッチ弁当などが2、3個で100円という値段で売られていた。この他にも、海賊版DVDや本物なのかどうか分からない人気ブランドの財布、Bluetoothのヘッドフォンや新品のIQOSなど、多い時には40店舗ほどが軒を連ねる。

 とりわけ目を引いたのが薬品の数々だ。手に取って見ていると、店主が「それは便の薬。酸化マグネシウム」と話しかけてきた。使用期限を尋ねると、店主はスマホの音声検索で調べ、「期限なんて書いてない」と答えた。別の店では、全て病院で処方されたものだという睡眠薬がずらりと並んでおり、1シート(10錠)で1000円の値がついていた。睡眠薬は「お酒と飲むことによって、眠気を我慢したらアップ系に変わる。(気分が)ハイになる」として闇市の中でも“売れ筋商品“だというが、こうした医薬品を無資格者が販売するのは違法行為にあたる。

 また、彼らはこうした薬を、同じ境遇の人たちから買い取って販売している。生活保護受給者は医療費が免除されているため、制度を悪用して転売用に薬を入手、1シート600円ほどで闇市の店主に売るのだという ある男性は「病院で“頭が痛い“って言えば、聴診器も当てず、何の疑問も持たずに処方してくれる」と証言する。「売れるものを人にタダでやるわけにいかんからね。売ったらビールが1杯飲めるから」。

 地元・西成区薬剤師会の尾辻利章副会長は「まだやってるのか。これ飲んで何かショックを起こす場合もある。売った方、渡した方が殺人者になる可能性がある」と話す。取材班は、こうした危険性について闇市の店主を直撃したが、何も答えぬまま立ち去っていった。

1/3ページ

最終更新:10/10(水) 18:01
AbemaTIMES

あなたにおすすめの記事