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生活保護受給者が睡眠薬を売買…西成・あいりん地区で今なお残る「闇市」は必要悪か

10/10(水) 18:01配信

AbemaTIMES

■西成の元暴力団組長「闇市は必要悪だ!」

 闇市の店主の多くは、大阪市のホームレス対策によって生活保護を受給しながら暮らしている人たちだ。二畳一間ほどの「福祉アパート」と呼ばれる住宅に住み、家賃や光熱費、日用品代などを差し引くと、食費など、一日に自由に使えるお金は2000円ほどだという。中には悪質なアパート経営者に生活保護費を搾取され続けた人もいるようで、とある路上生活者は「えらい目にあった。もう懲りた。不動産屋がヤクザ」と話す。

 かつて西成で覚せい剤の密売などを行い、6年前に組を解散して薬物依存症者の更生支援団体を設立した山口組系暴力団の元組長・木佐貫真照氏は、小規模な売上であることから暴力団などの資金源になることはありえず、生活保護受給者たちがわずかな贅沢としての酒やタバコの代金を稼ぐために存在しているのだと訴える。

 「例えば睡眠薬1シートあたり400~500円の儲け。それで酒の1、2杯は飲める。生活保護をもらっているひとが、暮らしに余裕を、と思ってやっていること。だから闇市は必要悪。そこまで取り締まったら生活はギリギリになって、暴動が起こる可能性がある。だから警察も厳しく取り締まる気はないんじゃないか」。

 西成区のホームレス数は2012年1月の822人から、今年1月には508人に減少、西成あいりん地区の生活保護受給者数も2012年の9300人から昨年は8200人に減少している。しかし木佐貫氏は「住みづらくなった西成から住之江や東住吉に移っているだけで、生活保護受給者そのものが減っているわけではない」と指摘、「闇市をしなければ食べていけない人もいる。何度取り締まっても一緒。場所を変えてまた始める」との見方を示した。

■全てを取り締まるのではない「寛容な政策」も

 地元住民の中には「部活の朝練に向かう中学生が闇市のそばを通るのはあまりよろしくないかな。困る」と、不安を募らせる人もいる。

 お笑い芸人の小籔千豊は「生活保護ももらわず、大学も出て、立派に生活出来ている人が社会の大半を占めていて、そこから法律が作られていくことになるので、“万博があるから、オリンピックがあるから、退け。そうじゃないと日本が変な国に思われるから“という意見も出てくる。でも、この問題は社会全体が“必要悪“をどこまで許すかというラインが関わってくる問題だ。“闇市で薬を売ったら絶対だめだ“と言う人に限って、“人間の命とは…“強調するが、それは結果として相反する結果にならないか。貧しい生活の中でビール一杯飲むくらい、と人情として思ってしまう一方、“あかんことはあかん“という気持ちがあって揺れている」と心情を吐露。

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最終更新:10/10(水) 18:01
AbemaTIMES

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