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潮位35分で2.5m急上昇していた 台風21号で尼崎

10/11(木) 20:54配信

神戸新聞NEXT

 台風21号による高潮被害の原因究明と対策を検証する「大阪湾港湾等における高潮対策検討委員会」の尼崎西宮芦屋港部会が11日、神戸市中央区で初会合を開いた。兵庫県管理の観測所では、尼崎市と西宮市で第2室戸台風(1961年)を上回る過去最高の潮位を記録し、尼崎では潮位が35分間で約2・5メートル急上昇していたことなどが報告された。

 県によると、台風21号の潮位は尼崎観測所で3・53メートル、西宮観測所で3・24メートルと、第2室戸台風でのそれぞれ2・96メートル、2・64メートルを上回り、過去最高を記録。海水が防潮堤を越えてあふれ、芦屋浜や西宮浜の住宅地など人工島を中心に、計約250ヘクタールで浸水が発生した。

 部会では県の担当者が、尼崎観測所で過去最高潮位を記録したのと同じ時刻に、平均風速も35・2メートルと過去最大となっていたことを説明。1メートル程度だった潮位は35分間で急上昇した。

 西宮でもこの時間帯に潮位が約2メートル上昇。台風の目に入ったタイミングとみられ、東南東からの風が南南西からに変わったことも記録されており、委員長を務める青木伸一・大阪大大学院教授(海岸工学)は「風向きが急変したことで大きな波の揺り戻しが発生し、水面が急上昇した可能性がある」と推測した。

 有識者らでつくる部会は、今回の浸水発生のメカニズムをさらに詳細に分析した上で、防潮堤のかさ上げなどのハード対策のほか、越水時の避難情報の在り方なども検討し、年度内に見解をまとめる。(前川茂之)

最終更新:10/11(木) 20:59
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