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ソユーズ打ち上げ失敗の衝撃 宇宙基地の運用に懸念

10/11(木) 23:49配信

産経新聞

 ロシアのソユーズロケットの打ち上げ失敗は、世界の宇宙関係者に衝撃を与えた。ソユーズは現在、国際宇宙ステーション(ISS)に飛行士を運ぶ唯一の手段で、打ち上げ凍結が長期化すればISSの運用に支障が生じる恐れがあり、影響が懸念される。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の担当者は「ソユーズは最近、大きなトラブルはなかったので驚いた。打ち上げ停止が長期化すると新たな飛行士がISSに行けなくなり、実験を含めた運用に支障が生じる恐れがある」と話す。

 滞在中の飛行士は係留中の宇宙船で帰還するため問題ないが、新たな飛行士が行けなくなると、最悪の場合は無人化の恐れもある。来年に出発予定の野口聡一さんはソユーズが停止しても米国の民間の新型宇宙船に搭乗する可能性がある。

 ソユーズロケットは1950年代に開発され、基本技術は当時から変わっていない。人工衛星を含め1800回以上の打ち上げ実績があり、成功率は97%以上と非常に高く、退役した米スペースシャトルより信頼性が高いと定評があった。

 ソユーズ宇宙船の打ち上げ時に起きた重大事故は過去に2回しかない。飛行士が緊急脱出したのは83年にロケットが爆発し、2人が脱出して以来となった。

 ロシアのロケットは近年、無人機で失敗が相次ぎ技術力や品質管理が疑問視されていた。製造や取り付けの単純ミスもあり、宇宙関係者から「基本技術が継承されていないのでは」との声が挙がっていた。



 ■ソユーズロケット ロシアの大型ロケット。有人機と無人機があり、旧ソ連時代の1950年代末以降、打ち上げ回数は計1800回を超える。現在の有人機「ソユーズFG」は3段式で先端に宇宙船を搭載。全長約49・5メートル、重量305トン。燃料は灯油のケロシン。底部に小型のエンジン20基を束ねた特徴的な構造を持つ。ソユーズは「結合」「同盟」を意味するロシア語。

最終更新:10/11(木) 23:49
産経新聞