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辞めるくらいなら暴れなさい。“サンノゼの母“が、日本の女性に伝えたいこと

10/11(木) 6:04配信

BuzzFeed Japan

男性中心のシリコンバレーで、女性起業家を育てるために奮闘している日本人女性がいる。18歳で渡米し、仕事と育児と介護を経験。スタートアップの常識を覆した。【BuzzFeed Japan / 小林明子】

女の子たちへ 愛をこめて。

アメリカで #MeToo ムーブメントが沸き起こった2017年。配車サービス企業Uberのエンジニアだった女性がハラスメントを告発するなど、テック業界も例外ではなかった。

シリコンバレーでは、スタートアップ企業の役員は男性がほとんど。そんなテック業界のパーティー会場の片隅に立ち、密かに体を張った比較実験を試みていた女性がいる。

堀江愛利さん。18歳で米国留学し、IBMを経て複数のスタートアップ企業で勤務。2013年に「Women's Startup Lab」を創業し、女性起業家を育成するプログラムをシリコンバレーで提供している。

男女を逆にしてみたら

堀江さんが実施した比較実験とは、男性が女性にアプローチするのと、女性が男性にアプローチするのと、どちらが成功率が高いか、というもの。

「いつも男性から声をかけられる場所で、私のほうから『Do you wanna give me your phone number?』と声をかけてみたわけです。そうしたら、10人中8人は教えてくれなかった」

まったく同じ服装、同じ時間で、同じ場所に立って1週間、声をかけられるパターンと声をかけるパターンの比較実験をしたという。

「だいたい30分いたら最初の1人に声をかけられるから、それを待つよりも女性のほうからアプローチしたら効率的かなと思ったら、そうじゃなかった。アプローチしてくる女性に危機感を感じるのか、男性が逃げてしまうからです(笑)」

ビジネスの成功が、文化を変える

女性に特化した起業家養成所「Women's Startup Lab(WSL)」には、ビジネスの成功によって女性たちが自信をつけ、世界に羽ばたけるように、という目的がある。その結果、女性が女性だからという理由で抱えがちな問題を解決するという長期的なミッションも。

「自分が生まれた国、土地、文化に関わらず、女性が活躍できるプラットフォームとして世界に広げていきたい。例えば、サウジアラビアの女性は、夫の許可がないと働いてはいけないという文化があります。その文化を変えるには何十年もかかるでしょうが、WSLのコミュニティの仲間同士でビジネスが生まれ、成功してお金が入れば、夫の許しを得るという文化も変わっていくかもしれません」

とはいえ、シリコンバレーの企業文化は白人男性が優位で、ベンチャーキャピタルから出資を受けている女性起業家はごくわずか。

「実際、女性が現場を回してリサーチもしていて知識が多くても、表では男性のほうが声が大きくリードしがちで、男性が評価されてしまう。でも、そんな権威的なリーダーシップが成果につながっているわけではなく、協調性のあるリーダーシップのほうがチームとしての生産性は高いんです」

「協調性のあるリーダーシップが評価されないから、上に上がれない。上に上がれた女性は、権威的なリーダーシップに変えないと仲間に入れてもらえない。女性リーダーが『男性化』してしまうという現状があります」

WSLでは女性たちに、権威的なリーダーシップを目指すために頑張らなくていい、と伝えている。

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最終更新:10/11(木) 7:34
BuzzFeed Japan